「緑の香水 Le parfum vert」(2021年作品)感想 | 深層昭和帯

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ニコラ・パリゼール監督によるフランス・ベルギーのコメディ映画。出演はヴァンサン・ラコスト、サンドリーヌ・キベルラン。

 

 

<あらすじ>

 

コメディー・フランセーズの俳優が公演の真っ最中に毒殺される。現場を直接目撃した劇団員のマルタンは、警察にマークされるだけでなく、殺人を指示したであろう謎の組織「緑の香水」から命を狙われてしまう。マルタンは誘拐されたものの釈放され、自分を誘拐した犯人が漫画の原画収集家だったことを思い出して画廊でそのことを尋ねた。

 

イラストレーターのクレールと知り合ったマルタンは、彼女とともに原画の収集家ヴァン・ダム宅を訪ねるためにブリュッセルに向かった。警察はふたりを尾行。マルタンは列車内で殺人現場にいた女を発見するがすぐに見失ってしまう。さらに列車内でも殺人が起こる。

 

殺人者はその女だった。彼女はヴァン・ダムも襲撃する。その際にクレールが彼女に撃たれてしまった。女は警官により射殺された。これによりマルタンは目撃者として警察に保護されることになった。

 

列車でフランスに戻ったふたりは、マルタンの公演先に赴く。そこに「緑の香水」が乗り込んでくる。再び命を狙われるマルタン。演者である彼は、客席のクレールが攫われてしまうのを助けることができず、舞台から逃げ出した男は「緑の香水」に撃たれて死んだ。

 

マルタンは、何者かに情報を渡す劇場の案内役の女を尾行する。その先にクレールは捕まっていた。劇場こそが「緑の香水」の隠れ家だったのだ。警報機を作動させると警察がなだれ込んで「緑の香水」は一網打尽に。クレールも助けられた。

 

<雑感>

 

舞台で科白を間違うことが暗号を解く鍵になっていて、それで隠していた「無煙炭」を探さねばならないのだが、暗号を受け取った客席にいた老婆が暗号が書かれた紙をなくしてしまって「無煙炭」はそのままにされる。

 

コメディというより、コメディ調のサスペンス作品。クレールは仕事に打ち込むあまり40歳のなってしまった独身女性で、代わり映えのない日常にいささか退屈していたところ、イケメン舞台俳優と知り合い、事件に巻き込まれ、非日常と恋人を手に入れる。

 

☆3.2。一種のラブコメかもしれない。なかなか凝っている。