「ラスト・タンゴ」(2015年作品)感想 | 深層昭和帯

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ヘルマン・クラル監督によるアルゼンチン・ドイツのドキュメンタリー映画。

 

 

<あらすじ>

 

ネオン輝くブエノスアイレスの夜、2台の車がある場所へと急いでいた。タクシーの後部座席に座るのは、タンゴの母ことマリア・ニエベス、80歳。一方、自らハンドルを握るのは、タンゴに革命を起こし、今も現役でステージに立つフアン・カルロス・コペス、83歳。二人は世界中で喝采を浴びた不世出のタンゴダンサーだ。

 

そんな伝説のタンゴダンサーの50年近く踊り続けた半生を、本人たちのインタビューと、アルゼンチンを代表する名ダンサーたちによる再現ドラマで浮き彫りにする。そして1997年にコンビを解消した二人が、現在の若きダンサーに語るタンゴへの愛とは…。本作は、タンゴに全てを捧げた二人の人生を綴った、情熱ドキュメンタリーである。

 

<雑感>

 

タンゴを巡る話は度々映画化されるが、どれも素晴らしいドキュメンタリーばかりだ。この作品も老齢のダンサーたちがいかにタンゴに情熱を注いできたのかわかる内容になっていて、後継者不足に就いても言及されている。若者は伝統芸能よりアメリカナイズを好むのはどこも一緒。

 

☆5.0。芸能を支えてきた矜持がいかに強かったかわかる。