ベルナルド・ベルトルッチ監督による、アメリカ・イギリス・フランス・イタリアの官能映画。出演はリヴ・タイラー、ジェレミー・アイアンズ、シニード・キューザック。
<あらすじ>
母親を自殺で亡くしたルーシーは、父親を捜すためにトスカーナを来訪した。彫刻家の友人イアンのモデルで稼ぎながら、父親探しに明け暮れるはずが、イアンの家には妻や娘の他に多くの人間が居候している。余命宣告されている作家のアレックスもそのひとりだった。
さらに息子とその友人ニコロが旅行から戻ってくる。ルーシーは多くの男性に言い寄られるが、父親を探すことが目的のために拒み続けた。
アレックスは死んだ。そして、彫刻が完成したとき、父はイアンであったことがわかる。ルーシーに送られた恋文の差出人は、イアンの友人ニコロの弟オスヴァルドだった。ふたりは肉体関係になり、オスヴァルドはアメリカに渡ることを約束する。
<雑感>
2度目の鑑賞。母の自殺により血縁が断ち切られたかに思われたルーシーが、大家族の中に入り、新しい血縁の確認と恋人を得て家族を作る喜びを得る作品。最近流行のテーマではないが、自分のルーツを確認して地歩を固めるのはごく普通の行動だ。最近のリベラルが押し付けてくるテーマが異常すぎておかしくなっているだけ。
自分が何者か知ることで、未来へ進むことができる。母の死で止まってしまったら、ルーシーには何も起こらなかったのだ。
☆4.0。映像も美しい。