「サマータイムレンダ」(2022年春作品)第18話 感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

原作:田中靖規、監督:渡辺歩、シリーズ構成:瀬古浩司、制作:OLM TEAM KOJIMA。



#18 対面

日都神社を訪ねた慎平は、宮司の雁切を訪ねる。雁切と慎平はゲームの話から「影」、ヒルコについて話し始める。慎平が雁切に見せた70年前の写真には、今と変わらない雁切の姿がいた。彼こそが菱形医院の初代院長・菱形紙垂彦=「シデ」であると問い詰める慎平。これは慎平の考えであると同時にひづるの推理でもあった。ひづるは断片的な情報からシデの正体に気づいたのだ。

ハイネを慕っていた菱形紙垂彦は、「影」と知りながらハイネと交わり、子を産ませていた。ハイネが唯一本当に出産した子供であった。「影」と人間の子である菱形紙垂彦は、その後代々ハイネに自分の子を産ませては自分の記憶をコピーさせ、若返りを図っていたのだ。

やがて亡くなった両親の仇でもあることを知った慎平はシデを倒そうとするが、「影」ではなく人間である紙垂彦の殺害に躊躇ううちに、雁切の姿にある違和感をおぼえる。左手にあるはずの火傷がなかったのである。紙垂彦は自分を殺せとばかりに慎平を挑発する。さらには潮や慎平の両親も侮辱し、耐えられなくなった潮が飛び出してきて紙垂彦を殺した。

これで終わりかと思われたが、紙垂彦はもう一人おり、潮が驚いているうちに彼女の「影」を薙刀で裂いて殺した。そしてすぐさま慎平も殺した。慎平はループしたが、そこに潮の姿はなかった。

<雑感>

宮司がシデなのは薄々気づいていたが、潮を殺すとは思わなかった。たしかにフラグを立てていたともいえるし、構成的にもチートすぎる潮を失わせて最後の戦いに挑ませた方が難易度が上がる。最後の最後まで凝った作りにしてくれそうだ。

戻ったのは神社を訪ねる前。ハイネは登場していないので、シデとの戦いになる。潮はいなくなってしまったが、菱形紙垂彦がもう一人いることが分かっている。ハイネに自分を生ませて記憶をコピーしているので、潮は影の気配を察知できなかったのだ。双子だったのだろうか? 老化していないことから、かなり高頻度で出産させていたかもしれず、何人いるかわからない。

ただ、慎平の左目の能力は失われていない。ハイネの目から潮の影が生まれたという話や、冒頭の葬式の場面で雁切真砂人がまだ未熟であるという話があったことなどを考えると、潮はまた復活しそうだし、後から出てきた菱形紙垂彦さえ何とかすれば、残されたメンバーだけで勝てるのかもしれない。

探せばもっとヒントはあるかもしれない。