原作:幸村誠、監督:籔田修平、制作:WIT STUDIO。
第14話「暁光」
市で指輪を盗んだ少女がいた。少女はキリスト教徒だったが、一瞬魔が差して高価な品物を盗んでしまった。少女はそれを木のうろに隠してときどき取り出して眺めては、後悔していた。彼女の村も一家も貧しく、指輪を買う余裕などなかったからだ。
少女の村にアシェラッドの隊がやってきた。クヌート王子をデンマーク王の元に送り届ける役を請け負った彼は、降雪に見舞われ、敵の真ん中を通っていく決断をしたのだ。デーン人の習わしに従い、彼らはキリスト教徒の王子の前でキリスト教徒の村人を虐殺してわずかな食糧を盗んだ。
指輪の少女だけが助かり、恐怖のあまり村を離れた。彼女は罪を犯したことで天に召されないと感じ、信仰の狭間で揺れながら倒れた。
<雑感>
今回は日本人的なキリスト教解釈の話で、おそらく西洋人にはあまりなじみのない表現だったはずだ。終わり方が悲惨すぎて戸惑いがあったようなので、この辺りからどんどん暗くなっていったのかもしれない。日本人のキリスト教観は確かにこんな感じだ。信仰を揺さぶる表現が好きだからな。