「進撃の巨人 The Final Season Part2」(2022年冬作品)第76話 感想 | 深層昭和帯

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原作:諫山創、監督:林祐一郎、キャラクターデザイン:岸友洋、制作:MAPPA。



第76話 断罪

ハンジは雷槍で吹き飛ばされたリヴァイは死んでいると断言した。しかしジークが姿を現し注意が逸れた隙を突いて河に飛び込んで姿を消した。同じころ、巨人化したエレンはマーレの部隊が奇襲をかけてきたことを知った。イェレナは戦槌の巨人の力で逃げることを進言したが、エレンはそれを無視した。

顎の巨人と車力の巨人に助けられたガビは、始祖の巨人と王家の血を引く人間が揃うことが、始祖の巨人の発動条件であることを報告した。マーレ軍は、エレンとジークを会わせてはいけないことを理解し、ここで始祖の巨人を食らって完全決着させることを選んだ。

ライナーとの戦いを選んだエレンは、マーレにとって格好の的だった。車力の巨人の重機関銃によりエレンは頭を撃ち抜かれた。動きが止まっている隙に、マーレ軍はパラディ島の兵らを重火器で虐殺していった。焦った反マーレ派義勇兵らは、幽閉していた調査兵団のメンバーに助けを求めた。オニャンコポンの勝手な要求にコニーは激怒した。それを諫めたのはアルミンだった。

アルミンは、エレンは安楽死計画を実行しないはずだと力説した。最後にエレンを信じるか信じないかの問題になった。

<雑感>

年末に1話から75話まで一気見したおかげで話がよくわかること。エレンは地ならしをやるな。そもそも安楽死計画はジークの発案で、ジークの人生観が基になった考えでしかない。

それを聞き、始祖の巨人の発動条件が王家の血と始祖の巨人の力であることを理解したエレンは、トリガーがジークである以上、ジークと敵対することはできなかった。敵対すれば食われてしまうからだ。もし安楽死計画に賛成するなら、黙って食われてしまえばよかったのだ。

つまり、地ならしをやるためにカードを自分の手に残した。地ならしをやるというカードを使うのは、エレンしかいないからだ。ヒストリアも、マーレの人間も、反マーレ派義勇兵も、誰も地ならしを自分でやろうとは思っていないし、できないと分かっている。

アルミンとミカサに辛く当たったのは、彼らが敗北を認めれば無駄な抵抗をせず殺されずに済むと思ったからなのか、味方を欺いてジークらの信頼を得ようとしたからなのか。どちらにしても最後にエレンが誰かを頼るとすれば調査兵団の人間しかおらず、かといって調査兵団に本当のことを言えば、始祖の巨人の力はだれかしらに奪われてしまう。

そういうことだな。

というより、地ならしが映像的にどんなものなのか見てみたいという希望的観測もある。巨人が復活して海をどうやってわたっていくのかとか。