「ガメラ対深海怪獣ジグラ」(1971年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

湯浅憲明監督による日本の特撮映画。出演は坂上也寸志、八並映子、坪内ミキ子。



<あらすじ>

日本の月面基地がジグラ星人に襲われ、地球各地で巨大地震が起こった。ジグラ星人X1号は地球人に降伏を勧告。従わない場合は東京を壊滅させると恫喝してきた。人質に取られていた子供たちの中で健一とヘレンが脱出。それを追うX1号。ふたりは大人たちに事情を伝え、さらにガメラが救出のために参戦。ガメラにより宇宙船を破壊されたジグラ星人は巨大化した。

ジグラはガメラを仮死状態にして眠らせてしまった。陸上生物を深く恨むジグラ星人は、人類の家畜化を宣言。しかし復活したガメラが激戦を制してジグラ星人を葬り去った。

<雑感>

大映ガメラ最終作。この年の年末をもって大映は倒産し、徳間の傘下に入る。昭和ガメラ最終作は9年後に公開された「宇宙怪獣ガメラ」になる。大映は配給会社から製作会社になった。平成ガメラシリーズの配給は東宝だったはず。

ゴジラのヒットにより数多く制作された怪獣映画の中で、ゴジラに次ぐ知名度を誇ったガメラを有していただけに、関係者はさぞ無念であったろう。しかしだ、倒産してくれたおかげでどこにでもある東宝の映画館や、当時盛んに作られていたシネマコンプレックスによってどこででもガメラが見られるようになったのは大きい。ゴジラも復活し、平成初期は特撮ファンにとっても良い時代であった。

「ガメラ対深海怪獣ジグラ」は鴨川シーワールドとのタイアップでロケが多い。一方でグジラが海洋生物という設定であったために、陸に揚げられてから圧倒的に弱く、ガメラに木琴みたいにされていて残念だった。あからさまな弱点がありすぎた。

☆5.0。ロケが多いとセットを組まなくていいから楽だ。