「DEATH NOTE デスノート the Last name」(2006年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

金子修介監督による日本のスリラー映画。出演は藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香。

 



<あらすじ>

弥海砂はデスノートを拾い、第2のキラとなった。そのノートはジュラスのものであったが、ジュラスこそ彼女を救った死神であり、人間を救ったことにより彼は灰になって消滅していた。代わりにジュラスと仲の良かったレムが弥海砂を見守ることになった。

そのころ捜査本部に入った夜神月にLが竜崎という偽名を使って接近。夜神月を疑うLは自白を促すため様々な仕掛けを施すが、そんなときにさくらテレビでキラの特番が組まれた。それは弥海砂によるもので、彼女は番組を使って夜神月に接触した。すでに死神の目を持つ彼女を、夜神月は新たな恋人として受け入れることにした。

死神の目を持つ第2のキラを手に入れた夜神月は、これで誰にも負けないと確信するが、大学に押し掛けてきた弥海砂を怪しんだLによって正体がバレそうになってしまう。Lは夜神月と弥海砂の身柄を確保。目隠しした状態で監禁してしまう。見かねたレムが、弥海砂にデスノートの所有権を放棄させ、その記憶を失わせる。レムは夜神月に対し弥海砂を必ず救い出すよう命じた。

だがこれは、Lの行動を見越して夜神月が仕掛けた罠だった。すでにデスノートはキラ信者の高田清美に渡るよう仕組まれていたのだ。「すてる」という言葉を合図に所有権を放棄する手はずになっており、記憶を失った途端に高田清美による殺人が始まり、強引な捜査をしているLへの非難が集中した。

夜神月は記憶をなくしたまま捜査本部に入りLに協力。Lは自分の確信が揺らいでくるのを感じていた。新しいLの候補として捜査本部は高田清美をマーク。彼女を偽番組で嵌めてデスノートのからくりをついに突き止めた。しかし夜神月はこの状況も想定しており、デスノートの切れ端を使い高田清美を殺害。ノートの所有権を再び手に入れた。

捜査本部にノートが渡ったことにより、レムの姿が捜査員たちに見えるようになった。超常現象が絡んでいたことに驚くL。完全に疑いが晴れた夜神月と弥海砂は釈放された。デスノートに関する記憶を取り戻した夜神月は、弥海砂にももう1冊のデスノートを掘り起こさせ、ノートに関する記憶を取り戻させた。死神の目は失われていたため、彼女はリュークに対してもう一度取引を持ち掛ける。

寿命がさらに半分になった弥海砂を見たレムは、彼女を救うためにLとワタリの名をノートに書きこんで灰になってしまった。これで勝利したと思い込んだ夜神月だったが、実はLの指示でノーとはすり替えられており、Lは夜神月の正体を突き止めるために自らの死をノートに記していた。Lはまだ死んでいなかったのだ。

すべてがバレてしまった夜神月は全員を殺してくれとリュークに懇願するが、彼がノートに書いた名前は夜神月だった。

こうしてキラ事件は幕を閉じた。Lはワタリを死なせてしまったことを後悔しながら、自分が死ぬ瞬間を静かに待っていた。

<雑感>

原作とはかなり違っており、昨今のアニメファンなら発狂するところであろうが、2作で完結させるには良い脚本であったと思う。そのわりに余計なシーンが多く、ガッカリしているところもある。なぜもっと細部まで作り込めないのか、邦画の限界を感じる部分も多々あった。

☆4.5。原作改編は全然気にならない。カメラワークのときの妙な間が気になる。そんなのいらんだろって。