「キノの旅」(2003年作品)第12話~13話・最終回 感想 | 深層昭和帯

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旧作はやはり落ち着いた雰囲気で見応えがあった。



第12話 平和な国 -Mother's Love-

キノは平和の国へやってきた。平和の国では明日から戦争だというのでキノは驚いた。歴史博物館を来訪したキノは、平和の国に民族が違う隣国があり、絶えず戦争をやっていたことを知った。ところが15年前にある出来事があって、戦争は終わったのだという。それは両国に挟まれて暮らすタタタ人を両国が虐殺してその数を競う戦争に切り替えたからであった。

戦争はただ平和を願うだけでは達成されなかった。そこで闘争本能を満足させるために、国家を持たないタタタ人の虐殺を開始し、両国は平和の国と呼ばれるようになったのだった。

3日目、キノは旅立った。するとタタタ人に取り囲まれた。彼らは自分たちの復讐心を満足させるために旅人を殺しているのだという。キノは彼らを銃で殺した。殺傷能力の低い武器しか見たことのなかった彼らは恐れおののいて逃げていった。キノは隣国には立ち寄らずにエルメスとともに走り去った。

第13話 優しい国 -Tomorrow Never Comes-

キノは旅人にすこぶる評判の悪い国へとやってきた。ところが住人はみんな優しく、親切だった。そこでキノは44口径の銃を直してもらい、さらに自動拳銃を貰った。他にも多くの土産をくれた。息子の結婚式にも出てくれという。だがキノが4日目もいたいと申し出ると血相を変えた。

出国して申し渡されていた場所まで辿り着いたとき、火山が噴火して火砕流が国を飲み込んだ。彼らはこれを予見していて、意地悪だった自分たちを反省し、最後の旅人となったキノを歓待したのであった。キノは講師て師匠から譲られた銃と、もう1丁の拳銃を身に着けることになった。

【雑感】

師匠との知り合いの話が出てくるのだが、テレビシリーズでは何も語らないまま死んでいく。キノが4日以上滞在しようとした国はただひとつと第1話で語られているが、それがこの優しい国。キノは彼らの優しさの中に不穏なものを感じて、それを見極めようとした。しかしその好奇心は彼らには残酷であったと悟って、以後彼女はとてもクールに3日間ルールを守るようになる。