「新・女検事霞夕子 予期せぬ花束」(2000年作品)感想 | 深層昭和帯

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吉本潤監督による日本のサスペンスドラマ。出演は鷲尾いさ子、中村梅雀、余貴美子。

 



<あらすじ>

横浜市内のマンションで佐久間という男が殺害された。県警警部・黒沢紀一(中村梅雀)と共に捜査を開始した夕子(鷲尾いさ子)は、事件が8年前に発生し、椎名典子(余貴美子)という女が犯人として捕まった別の殺人事件と関連しているとにらむ。だが、出所後の典子の周辺を調べた夕子は、8年前の事件が冤罪で、真犯人は実は佐久間だったと気づいた。

冤罪を疑うことで、夕子は尊敬する先輩たちを敵に回すことになった。だが、それでも真実は明らかにされねばならない。佐久間がマンション7階から落ちた際に目撃者がいなかったか夕子は再度聞き込みを始める。すると、担当の黒沢が伏せていた女性の目撃情報があった。その女性は、佐久間が落ちてくるのを目の前で見ており、怖くなってすぐにタクシーで逃げたのだった。

その女性の目撃情報は、椎名典子も探していた。8年前の事件で佐久間に有利な証言をした男のところを訪ねた夕子は、典子と黒沢も来ていたことを知る。典子は自分独りで冤罪と戦い、黒沢は冤罪発覚の揉み消しに動いていたのだ。

8年前の殺人事件の真犯人は佐久間だった。罪を着せられた典子は8年後に佐久間に復讐した。しかし、8年前の事件が冤罪であったと知った黒沢は、冤罪で苦しませた典子をまた刑務所に送るわけにはいかないと考え、典子のアリバイ工作をしていたのだった。結局、黒沢は8年前の事件の冤罪を認め、8年後の事件の捜査妨害を認め、刑事としての名誉をすべて失い逮捕された。

<雑感>

これは良かった。犯人が誰だかわからなくすればかなり面白い作品なのだ。1998年以降は年1作になっており、「予期せぬ花束」は見てきた中では最高傑作。鷲尾いさ子の演技はあまり変わらないが、そんなに下手ってわけじゃない。安定した演技だ。ただ脇を固めている俳優がみんな上手すぎる。

☆4.0。毎回こんな感じなら大変な傑作ドラマだったのにな。