「新・女検事霞夕子 輸血のゆくえ」(1995年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

下村優監督による日本のサスペンスドラマ。出演は鷲尾いさ子、平田満、あめくみちこ。

 



<あらすじ>

横浜地検の検事・霞夕子(鷲尾いさ子)が今回担当したのは、山奥の渓流で発生した奇妙な死亡事故だった。事件の概要は、釣りをしていた会社社長・志方範夫(津嘉山正種)が誤ってナイフで自分の大腿部を刺し大量出血。

志方の妻で獣医の希(あめくみちこ)が、同行の建築会社社長・石川真(佐渡稔)から志方に輸血したところ、石川の方が失血死した、というもの。夕子は、輸血量が800ccとさほど危険な量ではなく、また、輸血自体も緊張の条件を満たしたことから、情状酌量の余地があると考える。

事件は、石川真が志方希の母を殺し、希が母の復讐をしたというものだった。石川は希を強姦したこともあった。

<雑感>

第4作目にして事件が複雑化する。石川が希の母を殺したのは15年前。そのときの記憶があり、石川を輸せない気持ちはあったがそのときまだ希は幼く、時間の経過とともに復讐の感情は薄れていた。ところが母を殺した男に強姦された。それで殺意が芽生えた。

夫の太腿を刺したのも希。彼は妻の気持ちを察して痛みを我慢し、妻の復讐を叶えたのち、一貫して彼女を庇うためにウソをつき続けた。最後は良心の呵責に耐えられなくなり自白。

☆3.0。出演者が少ないので犯人がすぐわかるのは仕方がない。問題は動機の部分が面白いかどうかだ。