「揺れる大地」(1948年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ルキノ・ヴィスコンティ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はアントニオ・アルチディアコノ、ジュゼッペ・アルチディアコノ、アントニオ・ミカーレ。

 



<あらすじ>

漁師の長男ウントーニは、仲買人による搾取が許せず、独立自営の漁を始めるために家を抵当に入れて銀行から融資を受けた。大漁を得てウントーニの賭けは成功する。彼は恋人ネッダとの愛を温めた。ところが嵐に遭い、船は壊れ、彼らは無一文になってしまった。

あばら家に引っ越した一家に待っていたのは悲惨な運命だった。ところが、ネッダは彼の元を去らなかった。彼女に励まされたウントーニは、仲買人の新しい船に乗り込んで再び漁に出ることになった。

<雑感>

ルキノ・ヴィスコンティの初期の傑作のひとつ。人生最大の賭けに出た漁師一家の成功から転落、再起までをドキュメンタリー風に映し出してリアリティを高めている。

☆5.0。ウントーニの妹が兄の成功によって一躍高根の花になり、彼女を密かに慕っていた左官屋は去り、彼女は警察署長の愛人になる。それがネッダが去らなかったことに効いてくる。