Aいっくんは津波でしんじゃったの?
津波が東京まで来たの?
B違うよ、いっくんは津波でしんだんじゃないよ
自宅で亡くなったしそれにいっくんがしんだのは七月だよ
A自宅で?自宅で何で!?
Bそれは、、、。
で
目が覚めた(ノω・、)
メイドの身長178㎝
王様の身長???㎝
※jkキングダムのスナイパーは身長183ですがメイドにしているため
身長を少し低めにしています
王様の身長はぼやかします、まぁ小さいです。
騎乗じゃなくて遊んでもらってる様に見えるから不思議。
製作時間だいたい九時間くらい。
如何にも威厳の有りそうな髭を生やした隊長が物動じない様子で室内に入ると同時に騎士たちが一斉に立ち上がり左腕を胸に当てる
「本日集まってもらったのは他でもない、きみ達スペード隊に我が国とモーラン王国の同盟にあたって訪問なされる事となった伯爵様の護衛に付いてもらいたい」
ざわめき声が聞こえる
「おっぷす・・・何か空気が重い」
「いや・・・まさかあの国とだ、殆どの奴らが動揺してるよ。あの大きな国がこんな小さな国と同盟するなんて・・・」
空気がいまいち読めない新人のタイゾに先輩らしき騎士が小さく返す
「君達には下士官の三等兵所属と協力してもらい伯爵様護衛、城内と城下それぞれに護衛についてもらう、各配置場所はチームの班長に渡してあるそれぞれの職務に就くように」
「イエッサー!」
左拳を心臓に押し当てその拳をぴんと伸ばすと高らかとあげてイエッサーと答える
この回りくどい返事の仕方にいまいちついていけていないのがタイゾ
「まぁお前はまだ新人だから、比較的安全な場所だろうよ、伯爵様護衛も伯爵様が通るルートなんてまず当たらないだろう」
「お・・・おっぷす・・・」
「では各自持場に戻る様に」
「お・・・イエッサー!!」
隊長を見送った所で体の力が抜けてしまう
「お前何その変な口癖・・・」
「あぁ 気付いたら言ってるような・・・そういえば三等兵の人たちはいなくて良かったんでしょうか??」
三等兵という言葉が出てきたわりにそのミーティングに三等兵の姿は無かった
「あぁ・・・三等兵は忙しんだよ、護衛だのなんだの言って仕事が無けりゃ奉仕にも回されるらしいし、この前は草むしりとかやらされてたらしい」
「おっぷす・・・」
「もはや雑用だな」
正直剣振るったりするより平和でいいようなそんな事が脳裏を抱きつつ、
草むしりをしているラーユの姿が安易に浮かんでしまうタイゾだった。
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「あれ・・・?俺どっちから来たっけ?」
大広間に出た刹那左右をきょろきょろ見渡すタイゾ
外から見る以上に複雑な構造になっているとはここに来た時に下士官のラーユにも聞いていたものの
まさか城内で迷子になるとは思わなかった
(誰かにでも聞いて・・・お?)
廊下の奥に赤いコートのような服を纏った小柄な青年らしき姿が視界に入る
(あれ?クランさん?何でここに??)
遠巻きで解りにくいものの髪の長さも体格もパテシエクランに似ている
そんな思考に気付いているはずもなく、そのまま曲がり角へ姿を消してしまう
(クランさんだったら聞けるし、違ったら違ったらで道を聞こう・・・)
同じように廊下の曲がり角に入る、視界にクランの後ろ姿が再び奥へ消えていく
妙に距離感に違和感を覚えながらも後を追うタイゾ クランは後ろの存在すらも気付いていないのか
すぐに視界から姿を消してしまう
急に視界が広くなるとそこは大きなバルコニー
見渡しの良さそうな場所に先ほどからタイゾが追っていたクランらしき後ろ姿
ただその髪は金色に近い髪でタイゾの知っている焦げ茶色のクランとは違う
「あのー、すいません俺道に迷ったみたい・・・で」
タイゾが声を出すとそれに気づいた様に振り返る青年、その顔はどこか記憶にあるクランに似ている
もしかしたらクランの顔をはっきり覚えてないだけかもしれないものの今にでも”どーしたのタイちゃん”と言い出しそうなそんな雰囲気で。
ただ少しクランより小柄で幼い、胸元の大きなリボンを見るとまだ子供なのかもしれない
「おっぷす・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
青色の目を大きく見開くと静かにタイゾの前に来る、歩いたというよりわずかに足が浮遊しているように見える
ふいに伸ばした手をタイゾの胸元にあてる、少しして驚いた様に見上げると僅かに首をかしげて数歩下がる
「ええとすいません俺は、スペード隊所属なんですが、まだここ慣れてなくて・・・道を・・・」
「どうして君には黒い物が無いの?みんな必ずくらーい闇があるのに」
「はい?」
成立しない会話に動揺してしまう、しかしこの少年はいたって真面目そうなのが逆に怖い
「僕の手の届かないくらい深い場所にあるのかなぁ…」
目を細めると嬉しそうに笑う
やはり何処かクランに似ている
「ねぇ、お兄さんは僕の味方になってくれる人なの??」
「はい?まぁ・・・俺で出来るであれば…たぶん」
「ふうん・・・じゃあちょっと目を閉じて」
「お・・・おっぷす」
よくわからないままとりあえず会話が安定している事を維持するために目を閉じる
『でも君は・・・にはなれない様だから・・・を守る騎士してあげるね、その時にはもっと深い部分所から引き出してあげる・・・みを・・・』
直接頭に聞えてきたようにどこか聞き取りにくい声に思わず目を開ける
其処は教えて貰ったばかりの休憩室
(・・・・・・あれ・・・・・・?)
明るい室内のすみっこで小さくなって泣いている少女とそれを見て深いため息をもらす少年
「何だよお前また怖い夢見たのかよ?いい加減にしろよ」
「見たくて見てるんとちゃう・・・もう嫌や・・・帰りたい・・・」
「うるさい、はやく其処に座れ、ほれはやく」
どうにも少年は口が悪いらしい
小さな椅子に座るよう促されると泣きながらもそこに座る少女
「待ってろ」
少女が大人しく待っているとほのかに甘い香りが漂う
出てきた少年の手にあるのはホットミルク
「飲めばいいじゃない」
「ん・・・クランちゃんありがとう」
「別に・・・もう起こすなよ、次殴るから」
小さな拳を振り上げて見せる少年
「ぷっ」
「笑うなこら・・・おい・・・こら!聞いてんのかウサヤ」
「うるさいわ・・・・・・ん・・・?」
ゆっくりとベッドから体を起こす
「懐かしい夢やなぁ・・・クランちゃんあの頃から口悪かったっけ」
何だよお前また怖い夢見たのかよ?いい加減にしろよ
夢かぁ…
あれ?何回怖い夢見てたんやろ いつからやっけ?
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「はい?」
「だかーらぁ、モーランって言う国、ほら隣国の侯爵様」
「あ・・・あぁ・・・確かお若くして王位を継がれたとか??」
一通り窓の高い所を掃除し終わると下で別作業をしている同職の女性に目をやるウサヤ
彼女の名前はヒルナ身長160センチとウサヤからすれば羨ましいくらい可愛らしい女性
「すごいわよね、ものすごくイケメンらしいし・・・いいなぁそんな所でお仕えしてお嫁さんに見初められたりして」
いやいや其れは展開良すぎやろと 突っ込みそうになりながらも一人で盛り上がる彼女にただ笑うしかなかった
「全然興味がなさそうね」
「え?そんなこと無いで?その・・・身分関係はようわからへんけど・・・」
「此処だけの話・・・ウサヤさんってあの下士官君と付き合ってるの?」
「無い」
思わず即答してしまった
いや、心底ないから・・・最初口もきいて無かったし
「なんだーつまんないの」
「勝手に変な噂流さんといてくださいよ?絶対ありえへんから」
あきらかつまらなそうな顔をする、どうにも彼女は色恋話が好きなようでそれに疎いウサヤは
逆にあまり好きではない。
そういう意味で下士官のラーユと一緒にいると楽でいいのかもしれない
「うちの国もモーラン国くらい穏やかやったらえぇんやけど」
箒を道具セットから取り出すと話を変える的な意味でそんな言葉を口にしてみる
「あら、平和じゃない、争いだってないし、そりゃ多少貧困の差はあるのかもしれないけど、こうやってほら使用人として使っていただいてるし」
「せやね・・・そう思う」
でも表向きな平和に気がする
どうにもあのジョーカーという子供に会ってからどんどん自分の周り、この国がおかしくなっている気がする
"深入れすんなよ"
ふと脳裏にあの時のクランの言葉がよぎる、あまり深い意味をもって言ってる様には聞えなかったけど
「貴方達ちゃんと仕事をしているの?? 三時にミーティングがあります、ちゃんと終わらせて来るように」
「は・・・はい!」
気配も無しに現れたメイド長に慌てて返事をする二人
此処に来て絶妙なハモリで
「はよ片付けな・・・ヒルナそっちお願い」
「オッケー!任せて」
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真っ白い月が城を街を照らしている
大きなベランダの柵に器用にも立っている少年、風が金色の髪を綺麗に靡かせている
何を見ているのかその瞳は何処か虚ろ
『待っていてね・・・僕が迎えに行く・・・この世界に・・・僕の世界に・・・アリス見て・・・僕こんなに成長したよ』
両手を広げるそのまま宙に身を任す、体は地面に投げ出される前に滲んで消えた
そこに一枚ふわりと舞い落ちたのは一枚のトランプ
其れもすぐに風に舞い上げられると何処となく消えていった
暗くてただ寒い空間でひたすら楽しそうに笑う声が響きわたる
姿をとらえようと神経を研ぎ澄ます
『わっ!!』
いきなり飛び出て来たような楽しそうなjoker
青い目を細めて伸ばした両手が頬に触れる
冷たい?
「冷た!・・・あれ?」
起き上がると笑いをこらえているのか背中を向けて震えているクラン
それとあきらた感を通り越したようなこの子は誰だろう
あれ、手に氷がたくさん入ったグラス
「俺じゃないよ~この子がねやったんだよ」
振り返ると嬉しそうに笑いながらその子を指さす、クラン
絶対それは無いって気がすると思ったらその子も落ち着いたまま首を振り出した
「いやいや、さっきしろって言ったじゃないですか、クランさん」
「あぁ・・・そう・・・なんとなくわかった」
少しだけどよく寝た気がする、氷のせいで変な夢見たけど
「ほら、食えば」
クランが不機嫌そうに出してくれたのはご丁寧にもサンドイッチ
パン焼くだけでも良かったのに。
「いただきます」
「金はとるから」
「ハイハイ・・・」
「あと今度奢ってね」
「ハイハ・・・って関係ないじゃん」
ノリで返事しかけた、別にいいんだけど
「後ね、ラーユさんにお願いあるんだけどさー」
「今度は何?」
「この子お城に連れてってあげてよ、騎士団のスペード所属のタイゾって言うんだけど知ってる?」
あ、さっきから目の前にいるこの子か、赤いメッシュとか
まさかの騎士団とは想像もつかなかった
「知らないけど、飛ばされたの?この時期に?」
「え?何かあるんですか??」
心配そうに首をかしげるタイゾにクランも不思議そうな顔をする
「スペードか・・・ぶっちゃけ階級の低い下士官とあんま変わんないよ、噂で聞いただけだけど、ダイヤとクローバーなら別格だけどね」
「やっぱり階級あんの?」
「一応ねスペードは元々王様の嫌いな記号でね、確か城内では一番端っこ、何かあった時一番に特攻で出撃させられる所だよ」
実際、今までは何もなかったけど。
どうしよう、タイゾがすごい遠い目をしている
あんま余計な事言わないほうが良かったかな
「あぁ・・・じゃ絶対スペードだ、俺結構マイペースすぎて成績悪かったんで・・・」
「なんか大変なんだね、まぁ死なない程度に頑張りなよタイちゃん」
他人事みたいにタイゾの肩をポンと叩く、まぁ実際他人事なんだろうけど
「まぁどの道君は何があっても騎士団に入りそうだから案内するよ、気は進まないけど」
「何ですか・・・その曰くつきみたいな言い方・・・すごく怖いんですけど」
「いやー・・・僕も正直よくわかってないから・・・ごめんさっきの言葉は忘れて」
クランとタイゾが不思議そうな顔をしてるけど気付かないふりしてサンドイッチを食べることに集中した
なんかまだ頭に血がめぐってない気がする
「ラーユさんがいやーって言う時はだいたい何かあるんだろうけどね・・・・・・いらっしゃいませ」
新しいお客さんが入ってきた、ショーケースの奥へ戻るといつもの調子で会話をしてるクラン、あの接客力はほんと尊敬する
僕も行くか
「行こうか・・・えぇと タイゾ・・・君?」
「あ・・・タイゾでいいですよ、ラーユさん先輩でしょうし」
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「ラーユさんってあそこの店主・・・クランさんと友達なんですか?」
城内付近に入ってからふいに口をあけるタイゾ
そういえば喫茶を出てここに来るまで一言も喋ってなかった
「そんなもんかな・・・」
「ものすごい性格ですね・・・昔から?」
「僕は昔を知らないんだよね、ここの使用人のうさやって子が幼馴染だから、彼女の方が詳しいかもね・・・ただ・・・」
専属の下士官がいる門で敬礼を交わして門の中に入るタイゾも同じように入っていく
「僕はまたクランちゃんの作り笑いしか見たことないね・・・だから正直友達を名乗っていいのかわからない」
「え?あれ・・・作り?」
「此処でいい?そこを真っ直ぐ行ったらスペース所属の部屋があるよ。僕ももう持場に行くから」
「はい、ありがとうございます」
タイゾの後ろ姿を見送ると大きなため息が出てしまう
駄目だな、やっぱりもともに寝てないと調子が出ないのかな
今日の僕は変な事しか言ってない
昨夜の事のせいかな
『怖い怖いでも誰に言えないどーしよう』
「え?」
ふいに何もない所から出てきたみたいに僕の目の前にいる、joker?
あれ?身長おかしくない?
クランほどじゃないけどもう150はある様に見える、服もなんだか立派になってるし
全体が赤色を占めたワンピースみたいな服に大きな黒いリボン
それに声も・・・すこしハスキーになってる、まるでこの短期間で成長したみたいな・・・
『かーわいそう・・・助けてあげようかぁ?』
君のせいだと言いかけて言葉を飲み込む、でもそれすら察したみたいにくすくす笑うjoker
仮面をしてないから笑い顔だけなら無邪気なのに
「あんまりふざけてない方がいいよ・・・僕は君の助けはいらないよ」
『・・・・・・・・・』
口をへの字にすると弾いた様に後ろに一歩下がる
吸い込まれそうな青い瞳を少し細めた
なんだろうすごくこの顔どこかで見たことあるような・・・。
「きみはいったい何なの?きみにあってからおかしな事ばかりおこるよ・・・」
『ジョーカー』
「それは名前・・・」
またしてもお腹を抱えてけたけた笑い出す
「・・・もういいよ」
『じゃあ、オニイサンにだけ良いこと教えてあげる。この世界で王様に好かれないものはみんな死んじゃうんだって』
「何それ」
『だからねあんまり僕に嫌われること言わない方がイイと思うよ?』
思わせぶりに嬉しそうに回転するとその勢いで両手を差し出してくる、思わず夢と被って背後に仰け反るとその姿が滲んで消えた。
思わず何度も瞼を擦ってみたり周りを見渡したりしたけどjokerの姿はもう何処にも無かった
毒を盛るのは愛しているから
傷つけてしまうのは大好きだから
だから、どうか僕の傍から離れて行かないで。
独りにしないで。
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「苺食べたいなー苺落ちてないかな?落ちてないよね、うん」
地図を片手にきょろきょろ街並みを見渡す青年。
黒い髪の前髪一部に赤いメッシュを入れていて、よく言えば個性的
悪く言えば奇抜。
「はやめに出てきて良かったかな・・・城は見えてきたけど道わかんないし・・・」
もしかしてこの地図間違ってるのかな?そんな気がするけどざっくりすぎてわからない
ふいに鼻を甘い香りが通り過ぎていく
(近くに喫茶でもあるのかな・・・そうだそこで道を聞こう)
裏通りに入ると猫と薔薇の看板が飾った小さくお洒落な建物が見えてきた
「こんにちは・・・っておぉ・・・苺がいっぱい」
「いらっしゃーい、今苺もの多いよ、お客さん」
出てきたのは小柄で童顔の店主、パテシエっぽい制服に頭には猫のお面
こげ茶の髪に猫みたいな黒目を細めて笑った
「こんなかでお勧めの苺ケーキください、後すいません道教えてください」
「・・・・・・どっちが本題だよ」
「道・・・いややっぱ苺」
食い入るようにショーケースを眺める青年に思わずこけそうになる店主
「まぁいいけど…お勧めねぇ…新規の客には何がいいいかねぇ?」
考える素振りを見せると厨房の方へと消えていく店主
暫くして出てくると 手元には苺を抱えたちいさなクマがのった小さな丸いケーキ
「これは作ったばっかりの試作品だけど・・・食ってみる?」
「・・・むしろ逆にいいのか聞きたいんですけど…」
「駄目ならださねぇよ・・・ん?これが嫌いか?」
マジパンのクマを指定した気がして咄嗟に首を横に振ってしまった
むしろクマとかドツボ過ぎてこの店主さん、心読めるんじゃないかと思った
ちょっとだけ。
クマなんてマスコット的にどこでもありだよね、そう思おう。
「・・・?」
「読心術出来るんじゃないかとか全然思ってないです、マジで」
「・・・あぁ・・・そうか・・・バカなんだねぇ・・・可哀想に」
満面の笑みで頭の近くでくるくる指を回すしぐさをする店主さん
接客業とは思えないくらいストレートな人かも
結局頂くことにした。
(あ・・・美味しい)
「すごく美味しいです」
「うん、知ってる」
何やら紙に簡易的な地図らしきものを描きながら嫌味も無く返事をする店主さん
なにかすごいスタイリッシュなパテシエに出会ってしまった 流石都会は違う。
「というかな・・・城に行くって、何の用だよ?そうそう誰でも入れないだろう?」
「・・・おっぷす・・・いやそれが・・・一応騎士団に正式に入ったばっかりなんで」
「・・・きし・・・だん・・・?」
「一応騎士(ナイト)です」
「・・・・・・・・・・・・」
あれ?何かいけないこと言っただろうか いきなり沈黙しちゃったよ店主さん
「・・・もしもしー店主さん?」
「・・・あ?・・・悪い・・・今寝てたわ・・・何の話だっけ?」
いきなり眠そうに瞼をこすりだすパティシエ
え?そっち?この会話の延長線で寝れるの?
やっぱり都会すごいね、想像外の人がいる
「しっかし馬鹿でも入れるんだね!騎士団!」
聞いてるじゃん・・・しっかり。
あまり否定はしないけど。
そういえば店主さん、何歳なんだろう?此処まで作り上げたとすればそれなりに行ってそうだけど
なんか俺より年下に見えるし
「所属は?」
「はい?」
「だから所属だよ、騎士団って下士官みたいに分けてないの?」
あぁ、そういう意味か一瞬わからなかった、下士官ってそういうのもあるんだ・・・。
「確かスペード所属・・・あっ、スペード所属のタイゾです」
今さらながら名前を付け足してみた。もしかしたらダイヤだったかもしれないけど
きっとこの店主さんは興味ないだろうからいいか
「あっそう、変n・・・ごほっ・・・変わった名前だね」
思いっきり変なって聞こえたんですが、此処は俺傷ついていいとこですか?
そんな事思いつつケーキを口に入れる
やっぱり美味しい
カランと小さな鈴の音がなると新しいお客さんらしき人が入ってきた
なにか制服みたいなのを着てる、もしかしたらお城の人かもしれない
「何だ顔色悪いな、迷惑だから帰れ」
いきなりお客さんに対する態度とは思えない台詞に口に含んだ紅茶を吹き出しかけた
おっぷす・・・危ない危ない。
「いやぁ…クランちゃん聞いてよ、僕寝てないんだよ昨日から・・・すごく大変で・・・甘くないもの食べさせてよ」
「お前口に生クリーム突っ込むぞ・・・」
ケーキ屋さんに来て甘くないもの頼むのもすごいけどこの店主さん本当に口が悪いというか、羨ましいかもしれない。
俺はあんまり言いたいこと言えないかも…めんどくさいだけだけど。
「ちょっと仮眠するから出来たら起こして」
適当に席に座ると顔を伏せてしまう、ある意味すごい
店主さんも何か言いたげに口を動かしてたけど、相手が寝てしまったと確認すると、大きくため息をした
「ご苦労様です・・・」
本心で行ってしまった、怒るかと思ったら、今まで見たことない笑みを作って
「まっ・・・たくだよね・・・悪いけどこいつ見ててくれる?・・・後でこいつに案内させるから」
「りょ・・・了解です・・・」
そう言うと厨房がある中に消えてった
普通に笑うと可愛いと思ってしまった、さっきまで怖かっただけに
いや・・・それほど怖くも無かったかな、まぁいいか。
よっぽど眠かったのか寝息まで聞こえてくる
制服に見えるし髪も生真面目にきっちりと切って整えているし、俺が大分不真面目に思えてきた。
そんな事思ったり思わなかったりしながら最後の一かけらを口にした
美味しい。




