タロウの高校生活始まる。
いつも遅刻ギリギリの猛ダッシュ登校は相変わらずであったが、
お弁当忘れもしょっちゅう。
何度学校まで届けたか…![]()
高校受験での苦い経験から、
きちんと勉強しとかないとヤバい
と自覚したらしい。
定期試験に向けての勉強は
早めから取り組むようになり、
理数科クラスでの成績は上位を
キープしていた。
レベルの高い高校ではないので
真面目にしっかり試験対策してれば
上位には入れるという点は、
一度自信をなくしたタロウにとってはよかったと思う。
最初はあんなに後ろ向きな気持ちで
始まった高校生活だったが、
だんだんと
「近くて通うのにラクだし、この高校でよかったかも」
といい方に
考えられるようになってきたようだ。
そうして月日が過ぎ、
3年生になる頃。
近所のお母さんたちから度々
「タロちゃんが女の子と一緒にいるとこ見たよ〜
」
と言われるようになった。
私は一度も見かけたことはないのだが…![]()
目撃情報によると、
タロウは彼女と一緒にいるところを見られても
特に恥ずかしそうにするわけでもなく、
近所のおばちゃんたちに
いつも通り笑顔で挨拶してくるらしい。
思いきって本人に聞くと
同じクラスの子だそうで、
できる子なんだとか。
私たち親にも普通に教えてくれた。
私は息子に彼女ができたことに、
「へぇ~、あのタロウにねぇ」
と妙に感心してしまったし、
今まではアニメに夢中でぜーんぜん
人間の女の子には興味ない感じだったのに![]()
野生児タロウを好いてくれる子がいる
ということもなんだか不思議な感じがした。
ただ、
受験真っ只中の大事な時期だけに
「大丈夫かな」という思いがチラッと
頭をかすめたのも事実だ。
でもお互い大学進学を目指す受験生同士、
それなりに勉強もがんばっていたようだ。
そのうち、
うちに来て一緒に勉強するようになった。
タロウには親に隠れてとか、
彼女にいいとこ見せたいとか、
そういう意識がまるでないらしい![]()
初めて家に連れて来る日も
「今日うちで一緒に勉強するから」
ごく普通に言われた。
うちは狭いアパート
小5の妹ハナコもいるのに…
よく連れて来るよなぁ
来てるなら飲み物とおやつくらいは出してやるのが親というものだろうか![]()
私も初めてのことでよくわからないけれど、
一応顔くらいは合わせておいた方がいいの
かもしれない。
それに、
家の者も出入りしますよっていうのを
二人に知らせておきたかった。
ずっと二人きりでいて
うちでいちゃいちゃされても困るしなぁ
ちょっと面倒ではあったが、
近くの仕事場から家にお茶を出しに帰った。
初対面なので、
こちらもどんな子なんだろうと
少々ドキドキしながらドアを開け挨拶すると、
向こうは軽く頭を下げただけ。
え…?!
高校生でこの挨拶?!![]()
笑顔は崩さなかったが、
内心びっくりしてしまった![]()
普通、
「こんにちは」の後
「お邪魔してます」
くらい言うのが礼儀じゃないのか。
後からタロウに言うと、
「恥ずかしかったんじゃない?」
だと。
高校生にもなって、
人んちでそこの家族に合って、
恥ずかしいなんて言ってる場合じゃなーい!!![]()
と思うのは私だけなのか??
タロウがつき合ってる彼女は
きちんと挨拶もできない子なのか…
正直ちょっとがっかりだった![]()
だけどまぁ、
人のうちにお邪魔するという経験が
今まであんまりなかったのかもしれないしな。
それに、
ほんとに極度の恥ずかしがり屋なのかも。
なるべくいい方に考えるようにした![]()
自分の部屋(妹との相部屋)は狭いし汚いし、
このあと我が家のリビングは
度々二人に占領されることになる…![]()
タロウの恋路の行く末やいかに。
とっぴんぱらりのぷう
