春の銀河シーズンを前に、写し方・画像処理の練習も兼ねて有名どころの三銀河を試し撮りしてみました。短時間露光ですが、いずれも大型で意外と濃くコントラスト良く写ります。
1.M106(りょうけん座)
銀河は、北斗七星のすぐ上に位置する「りょうけん座」にあるSb型の代表的な渦巻銀河です。明るく短時間露光でも濃く写りますが、やはり周辺の淡いところをだすには露出が不足しています。周辺に多数の銀河があるのが分かります。
(右(下)の写真はトリミングしたもの)
2.M81・M82(おおぐま座)
M81とM82はM81銀河団と呼ばれる同一の銀河団に所属しており、お互いの銀河の中心核は15万光年しか離れていない。M81は美しい渦巻銀河、M82(葉巻銀河)は、過去にM81と接近しすぎたために形状が崩れた不規則銀河(スターバースト銀河)で、銀河同士の相互作用で生まれた星々が短い一生を終える際の超新星爆発が引き起こす「銀河風」による赤いジェットが特徴です。(右の写真はM81をトリミングしたもの)
3.M51(子持ち銀河)
寒いので最後はー20℃冷却で撮ってみましたが、やはり一段感度が上がった気もします。子持ち銀河(M51・NGC 5194)はりょうけん座にある渦巻銀河で、渦巻銀河NGC 5194からすぐ近くに伴銀河NGC 5195があることが名前の由来です。
(右(下)の写真はトリミングしたもの)
4.マルカリアンチェーン(おとめ座)
おまけ。一度撮ってみたかった天体でした。マルカリアンの鎖 (Markarian's Chain)とは、 おとめ座銀河団の一部を構成する銀河の線状の集団です。小さな銀河が鎖のようにつながった姿と、この領域を研究したアメリカの天文学者の名前が由来です。時間切れで3コマしか撮れませんでしたので、足跡だけ。
アノテーション、メシエ天体はM84とM86、あとは銀河がありすぎてよくわかりません。
実は、赤道儀(AM5)にトラブル発生、過積載で高速で自動導入中に悲鳴(脱調?)を上げ、2回暴走しました。⇒次回以降、軽量化対策が必須。他に寒さでipadも充電できなくなり、最後はバッテリー切れ寸前でした。ちなみに体の方もバッテリー切れ!?
連チャンで充実した遠征でしたが、色々トラブルもあり、帰宅後爆睡してしまいましたzzz
【データ】
鏡筒:タカハシMT-160 RD(776mm f4.8)
カメラ:ZWO ASI 2600DUO
赤道儀:ZWO AM5 フィルターなし
画像処理:ステライメージ9、FlatAidPro、ASI Studio
日時・露出時間:
M106 1/14 1:51~ 300s×15FR(75分)
M81・82 1/14 3:26~ 300s×15FR(75分)
M51 1/14 5:21~ 300s×6FR(30分)
Markarian 1/14 5:06~ 300s×3FR(15分)