ずっと前に入手した流行りの近赤外フィルターを使ってみました。目的はもちろん光害地での銀河撮影です。かぶらないギリギリの露出時間(2分)で撮りました。赤外領域で色収差の補正ができていない鏡筒では恒星像がぼやけることがあるそうですが、本鏡筒(FSQ)は近赤外でもきっちり結像しているので使えそうです。(焦点距離が短いので撮れる銀河の数は限られていると思いますが)
M81はボーデの銀河と呼ばれる渦巻銀河、M82は葉巻銀河と呼ばれており、いずれもおおぐま座にある春の代表的な銀河です。両者は近距離にあり、M82は、M81に近接されたためにスターバーストが引き起こされているスターバースト銀河(※)です。
※スターバースト(Starburst)とは、銀河同士の衝突などで星のもととなる星間ガスが短期間に大量に圧縮されることで、一度に大量の星が形成される現象。
【M81(下)・M82(上)・NGC3077(左下)おおぐま座】
※左部に色ムラが見られ、コントラストをつければ消えるのですが、星雲の薄いところも消えてしまい悩ましいところです。都会での撮影はカブリとの戦いで、まだまだ画像処理は学ぶべきところ多いです。
日時:12/24 20:09~ 露光時間110min(55FRx120sec)
カメラ:ZWO ASI 533MM(IR640 PRO II フィルター)
鏡筒:タカハシFSQ-85ED RD 327mm
赤道儀:ZWO AM5 ZWO ASIAIRによるガイド
撮影場所:吹田市(光害地、月齢11)