L-Ultimateフィルターについて | 今夜も快晴!★koheiの天体写真★

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自分の撮った天体写真をメインに日記代わりに載せていきたいと思います。まだまだ経験不足ですが、あまり目立たない画像処理で、自然かつ精細な美しい写真を撮ることが目標です。コメント、いいね大歓迎です。

【網状星雲(NGC 6992-5、NGC 6960)(はくちょう座)】

今回このフィルターを入手しましたので、興味のある方向けにテスト撮影内容を報告いたします。このカラーカメラ用フィルターはOPTOLONG社製で、星雲のHαとOIIIそれぞれ3nmだけ通す高価なワンショットウルトラナローバンドフィルターです。私はまだまともな天体写真歴0.5年のど素人ですが、ガチな人向けの評価ではなく、私のようにこれを買って時間をかけず楽したいと思っているズボラな方対象です。

まずポチった理由ですが、

1.とにかく国内外のネット上での評価が高かった。「究極にふさわしい」「自宅天文台にはこれさえあれば十分」などなど。

2.これがあれば、カラーで楽して都会で素晴らしい作品が撮れるのでは?モノクロ画像合成と同じレベルで。

3.高価ではあるが、モノクロ機材に比べ結局安上がりでは?時間効率も良く、タイムイズマネーかと。

 

等々ですが、モノクロHαフィルターで味をしめて、ウルトラナローだと短時間ですごいのが撮れるのでは、と図に乗ってクリックしてしまったというのが実情です。

 

なお私はHα、OIIIのデュアルバンドのフィルター(dual BPなど)持っていませんので、あくまでもQBPとの比較です。

それでは結論から!

すごいが30%とガッカリが70%ですかね。

第一印象は次の3点で、決してオールマイティなフィルターではないのは確かのようです。

 

1.対象によっては、息を飲むような驚くべき「究極」の結果を得られる。今のところ、M27やらせん状星雲などの惑星状星雲や網状星雲などOIII領域の明瞭な天体に限り本当に簡単で美しい結果が得られる。おそらくトール星雲とかも。

 

2.ほとんどのHα一辺倒の天体では、QBPに比べ発色ははるかに良いが、特に都会で撮ると塗り絵のようにのっぺりしていて微妙な色合い、濃淡が表現できない。例えば燃える木と馬頭の色が同じで撮っていて面白くない。色合いを出すため、他のフィルターとミックスしている方もおられるようです。結論としてモノクロ合成画像には及ばないという印象です。(モノクロ合成をまだやっていない者の意見ですが^^;)

【パックマン星雲(NGC281)(カシオペア座)】

3.都会でFSQ85(いずれもRD)を使用した際、かなりの赤カブリが出て、私の技量では修正は困難です。(下の写真参照)最初は星域のHαの薄い色が発色しているのかと思ったが、そうでもないみたいです。この点は、そもそもFフィルターの位置・光路や望遠鏡のF値とかが原因で改善の余地があるかもしれません。またフィルターとは関係のない要因かもしれません。

【失敗事例】

 

 

さて私はこれからどうするかといえば、とりあえず郊外だとのぺっとした星雲像や赤カブリは目立たないようなので強力な武器にはなりそうです。また使用して改善点が見つかったり、印象が変われば報告しますが、決して万能という訳ではないと思うのでお知らせしておきます。これから買おうとしている方に参考になれば幸いです。


 

【網状星雲(NGC 6992-5、NGC 6960)(はくちょう座)】

 日時:10/18 20:43~ 39min(13frx3min)撮影地:丹波篠山市

 カメラ:ZWO ASI 294MC PRO
 鏡筒:タカハシFSQ-85ED RD 327mm
 赤道儀:ZWO AM5 ZWO ASIAIRによるガイド

 フィルター:L-Ultimate

【パックマン星雲(NGC281)(カシオペア座)】

 日時:10/17 22:20~ 30min(10frx3min)撮影地:吹田市

 カメラ:ZWO ASI 294MC PRO
 鏡筒:タカハシMT-160 RD 850mm
 赤道儀:ZWO AM5 ZWO ASIAIRによるガイド

 フィルター:L-Ultimate

【だんご三兄弟とSh2-261(オリオン座)】【IC405と410(ぎょしゃ座)】

 詳細略

 

このページをご覧になっている方が多いので追記しておきます。

追記 23/10/29

3の赤カブリについては調査中

 

24/2/23

他の3nmフィルターを検討(下記比較参照)

 

 

やはり他社品に比べてカブリが大きいことは確認

個体差か仕様なのかは不明