東京にいくと決める前、よく海を見ながら過ごしていたヨットハーバーのベンチ
 

 

2011年3月の震災の後、

私はほとんど故郷の宮崎に帰るつもりでいましたが、

なかなかその準備は進みません。

迷い、混沌としながら、

重い身体を引きずるように日々を過ごしていました。

 

大切なことを納得して決断できた私の印象的なフォーカシング体験 前半

 


この時にフォーカシングのセッションをしました。

 

 

***************

 

はじめに、不安や怖れ、という感覚がでてきます。

それらを丁寧に探りながら、

言葉にしていきます。

 

混沌や不安につながるモヤモヤや重たさ、違和感は、

特に胸やのどやお腹あたりにあるようでした。

 

それらすべてに触れて、

その存在をそのままに認めた後、

私はまた身体全体に意識をもどします。

 

 

身体全体の感じ。。。

 

どっしりと地に足がついて、

私はこの地にいるんだ、と

感じました。

 

驚くぐらいあっさりと、

身体全体は、ここ(東京)にいていいんだ、

と感じていました。

 

「ここにいたい」でもなく、

あたりまえのようにここに立っている。

揺るぎない感じ。

 

さらにじっくりとそれを味わってみたら、

足元の大地は安定感があり、

広々とずっとつづいているようです。

私の身体、足はそれをしっかりと踏みしめています。

 

「ああ、ここにいて大丈夫なんだ」と、分かりました。

はじめに出てきた混沌や不安はうすまり、

安心感が身体全体に広がっていきます。

 

 

でも、まだ胸に重たさがあります。

「やっぱり(宮崎に)帰った方がいい」と、言葉も頭に浮かびます。

この感覚は頭の左側の重たさとつながっているようでした。

 

この言葉に対して、気持ちが揺らぎますが、

身体全体に意識をもどすと、

どっしりとした安心感がもどります。

 

 

こんな考え、出てこなければ迷わなくてラクなのに、

と拒否したい気持ちも感じます。

それも大事にしつつ、

 

私は、頭の左側に向かって、

そのままに受けとめる気持ちで、

「帰った方がいいって思っているの分かったよ」

と伝えて、そのままじっと感じていると、

その頭の左側は、私に安全でいてほしいんだ、と分かりました。

 

それで、頭の左側に、

「私に安全でいてほしい、と思っているのが分かったよ」と伝えると、

私の右目から、涙がす~っと流れ落ちてきました。

右目だけです。

 

不思議な気持ちで、

右目の熱さと、

その涙がつたわる温かみをただ感じていました。

 

 

その後、頭の左側と胸にあった重たさがなくなっていました。

身体全体が、ここにいる、という安定感がさらに増しています。

 

ここではもう決断、というより、

ああ、私はここにいることになっているんだな、

と腑に落ちた、感じです。

 

 

*************

 

それから、私は、東京で暮らしつづけることにしました。

放射能にもできる配慮はするけれど、

過剰な心配で不安で苦しくなることもなくなりました。

 

 

ずっと不安定だった気持ちが落ちつくと、

力も湧いてきます。

 

そんなに経済的に余裕があるわけでもないけれど、

はじめから条件が悪いと決めつけず、

心地よく私らしい暮らしを創っていくぞ、とまず決めました。

 

そしたら、素敵なシェアハウスをみつけました。

ここの暮らしは私に合っていて、

のびのびと心地よく楽しい経験をしました。

友達以上家族よりはゆるやかな、

親身な親戚のような仲間もできて、

今もつきあいはつづいています。

 

フォーカシングのセッションの後、

心が落ちつき、

東京で心地よく暮らし自分らしい生き方をするのだ!と

心を決めて、動きだした時から、

本当にそうなる流れが動きはじめました。

大きく運勢がかわった転換期でした。

 

今思えば、自分でどう生きたいのか、

ハッキリと意図して動いた、からだと思えます。

 

 

その後、ノエル・ティル式心理占星術に出会い、

代々木の第三の眼の講座に毎月通い、

そこから心理占星術研究会に参加しはじめ、

フォーカシングの研究会も定着し、

横浜や国立で、講座やセッションなどをする機会を与えてもらい、

この独特の世界を共有する仲間たちともたくさん出会い、

今の私(本質的な私)をつくる多くのものを手に入れました。

 

 

ふりかえって、ふと思ってしまうのは、

 

震災の後、不安や混沌に揺れながらも、

その根底では、しっかりと足を踏みしめ、ここにいるんだよ、

と伝えてきた身体は、

その先、私が出会い、手にするはずのものを知っていたのかもしれない。

 

私自身は、頭では予想もしていなかったのですが。

それほどに、あの時の身体の感覚には、

「ここにいるのがあたりまえ」という安心感がありました。

 

 

 

 

あの日から、およそ7年間、私は東京で暮らし、

昨年の6月に宮崎に帰ってきました。

この時も、ぜんぜん帰ろうとは思っていなかったのに、

家族の病気で、一時帰宅した時に、

ただ素直に、「ああ、今からは宮崎で暮らすんだな」と感じました。

 

あの時のフォーカシングで、東京にいるんだ大丈夫なんだ、

と腑に落ちた時と同じように、それは揺るぎないあたりまえのような感覚でした。

もうそういうタイミングになっていたんでしょうね。

 

 

東京で暮らした7年間にえたものは、

豊かに私の内にいまもあり、

実際のつながりもイキイキとつづき、

今の私は、宮崎も東京・横浜もどっちともつながっているような気持ちがあります。

 

そして、この7年間で、大きく私自身が変わりました。

変わりたくて苦しかった過去の私のままではなくて、

今の宮崎は懐かしい場所であると同時に、

あたらしい私であたらしい何かがゆっくりと生まれてきている、

新鮮さも感じています。

 

 

震災の後に帰らなくてよかった。

あの東京での7年間は、

いわば私の精神の成長のためのプログラムだったのかもしれない。

変われて、本来の私になれて、

捉われていた重さから自由になって、

素直に大事なものを大事だといえる、

今の自分がうれしいから。

 

 

 

「心理占星術によるご相談60分、90分」
「タロットリーディング30分、60分」

お申込み受付中
詳細はこちらです。

※「心理占星術のご相談」は、ホロスコープ等の準備をいたしますので、
3日前までのご予約をお願いいたします。

 

 

毎週土曜日(祝日をのぞく)13時~17時
こちらでタロット占いをしています
コミュニティスペース&カフェ たいよう
〒880-0811
宮崎県宮崎市錦町5-13グラード錦町店2階
*****
ご予約もできます。
詳細・料金・時間帯はこちらです。


※当日受付はタロット占いのみです
※心理占星術によるご相談も3日前までのご予約にて
カフェたいようで、土曜日(祝日以外)13時~17時の間に<対面コース>でお受けできます。
心理占星術とタロット占いは、時間・料金の設定がちがいますので、
詳細のご確認とお申込みはこちらからお願いいたします。