大会1日目には、ずっとこっそり応援していた選手が出場していました。その選手の名は後藤飛名さん(北海道大学)で、埼玉県の大宮高校出身です。
後藤さんは柔道部員が自分ひとりになってもずっと練習を続けて、授業が終われば電車に乗って春日部工業高校まで来て練習していました。東北高校合宿や冬の天理遠征にも一緒に行っています。
その姿を知った埼玉県高体連柔道専門部長が、高校最後の大会には出場して欲しいと思い、大宮高校に連絡して「試合に関する細かいことは全部専門部が対応しますので、どなたかおひとり先生が試合に引率していただけないでしょうか」とお願いしましたがダメでした。
それでも柔道が大好きな後藤さんは、出られる試合がなくても、黙々と練習していました。今でもその姿を思い浮かべると胸が熱くなります。
大宮高校の対応とは正反対で、今でも拍手を送りたいのは獨協埼玉高校です。
松前柔道塾出身の島田莉子さん(東京学藝大学3年)は不運が重なって柔道部がない獨協埼玉高校に進学しました。
柔道への夢があきらめきれず試合に出たいと高校側に申し出たら柔道経験のない先生が引率してくれて、埼玉県東部地区で優勝して埼玉県で優勝して、あっと言う間に2019鹿児島インターハイで3位になりました。
ちなみに鹿児島インターハイの時にコーチ席に座って応援してくれたのは、今は亡き本松好正先輩(埼玉栄高校)です。
お気の毒な高校柔道を過ごした後藤さんは、受験で合格して北海道大学に進学し、たくさんの柔道部の仲間と出会えました。
本校ではすっかりお馴染みの笹谷敏明先生が北海道大学のコーチを務めてくださっているのも、私にとっては心強く思います。
5月27日に、後藤さんから嬉しいLINEが届きました。
「先日行われた北海道学生優勝大会で、女子3人制で優勝することができました!
小池先生にいただいた帯を巻いて優勝を掴みました」
北海道大学柔道部関係のWEBで見る後藤さんは、高校卒業時に私が贈った帯を締めています。今日の大会も締めていました。ありがたいことです。
私は第5試合場審判員で、北海道大学はとなりの第6試合場で試合でした。
ちょうど先鋒戦が終わる時に私の出番になったので残念ながら後藤さんの試合は見られませんでしたが、対戦掲示板を見たら4分間戦って引き分けでした。よく頑張ったと思います。
大会後にLINEを送ったら「体重別選手権(個人戦)では一勝以上できるよう、また稽古を積んでいきます!」と返信がありました。
私のささやかな夢は、笹谷先生と後藤さんがいる時に北海道大学に練習に行くことです。後藤さんはもう4年目(4年生)なので時間は限られていますが、ただいま実現できないか模索中です。
後藤さん、今日はおつかれさまでした。
肩が痛そうだけど大丈夫ですか?
個人戦も応援していますので頑張ってください♪
■追記
本校特別コーチ(肩車・寝技担当)の鈴木翔さん(千葉大学OB)は後藤さんの柔道に打ち込む姿に感銘を受けて、ご自身が事務局を務める千葉大学杯に後藤さんを出場させてくれました。
さすがです♪
■北海道大学柔道部ホームページ
帯に注目してください♪