Vol.480 ヴィンテージ1945 JAPAN BLUE EDITION | アスティアのひとりごと

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ヤフーブログからの続編としてロレックス、チュードルなど腕時計中心のブログです。またの名を 続・ミルガウス増殖計画

この時計は2019年7月、ジラールペルゴが日本限定100本で製造した時計です。

 

 

 

アールデコ調のレクタンギュラーケースはとてもシンプルでありながら個性的です。

かつてフォーマルで収まりながらも、刺激的な文字盤デザインが非日常も演出しているようで、とても魅力があるデザインだ…とカルティエタンクを褒め称えたことがありますが、それとほぼ一緒です。

 

それに加えてリューズも埋め込み式にし、均整のとれた美しさを計算しつくしていながら機能面も素晴らしく、腕に添うようにケースがカーブしており、フィッティングが良好な点が挙げられます。

四角く角張っているのに、曲線を有しているという相反するものを持ち合わせる『稀有な時計』だと思います。

 

 

そんなケース形状に収まるキャリバーはGP03300。

ムーブメントはケースと同じように曲がっている物ではありませんので、まっすぐに収まるようにかなり薄く造られております。古くはヴァシュロンコンスタンタンなどにも供給をした老舗マニュファクチュールの実力の賜物であります。

 



 

 

ジラール・ペルゴの特徴の一つは、手仕上げによる磨きの美しさにあり、部品一つをとってみても、5種類の仕上げを施す手間を惜しまず、時計装飾の伝統的技法を今も継承しています。ムーブメントにはブリッジやローター、地板などにコート・ド・ジュネーブやペルラージュ装飾、各部品の細部にも研磨が施されています。ケースバックからはいつでも美し施された装飾も眺めることができます。

 

 

 

 

ケースサイズは46.4mm×33.0mmです。縦の長さはラグからラグまでのサイズになり、実際ラグの間にはベルトが入ってくるので見た目は33×33のスクエア時計です。長くて腕の接地面に隙間ができるようなことはありません。

またラグは鏡面加工されているので、つけた感じの見た目のボリューム感はあり、小さくてレディースもの?という見え方は全くしません。使いやすくて迫力も有しているうまい作り方だと感じます。

裏面にしてグラスに注いだワインかブランデーを空気になじませる手で転がすような軽い動作なのにローターが何度も稼働します。

 

『どんだけー(なめらかすぎでしょ)!』

 

刻印部分は金が施されていますが、別モデルの高いグレードはローターそのものが18Kなので裏側にも美しさがあります。

 

 

本当にいい時計でした。これは終の時計にふさわしいものだと思います。