Vol.374 ヴァーグウォッチクッサン手巻き化の野望 | アスティアのひとりごと

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ヤフーブログからの続編としてロレックス、チュードルなど腕時計中心のブログです。またの名を 続・ミルガウス増殖計画

過去にヴァーグウォッチのクッサンを買いました。

そのいでたちはロレックス初の防水時計で世に送りだされたオイスタークッションそのものです。

 

 

オイスタークッションとヴァーグウォッチ

 

しかし、秒針の動き、時を刻む音はどうしてもクオーツであり、満足を埋められない溝があったのでこの時計の手巻き化を検討していました。

 

 

 

 

まずは自分で調査。

折角面白い目標ができたのだからムーブメントの大きさの測り方や、スモセコという特殊性も加味しながら可能なものの物色をしてひと月…。

これだけ腕時計って世の中に出回っているのに、収まりそうなムーブメントって意外とないものです。

 

 

(1L45というムーブに合致する手巻きムーブを探索中)

 

豆知識ですが、ムーブメントの大きさの測り方は以下の通り。

この1L45サイズは 6 3/4×8'''; 厚み: 2.93mm

 

6リーニュ3/4ラインと読みます。1リーニュが2.256mmなので、15.228mmという計算結果となります。

 

なにせムーブメントの大きさはレディースウォッチに使うようなサイズだし、レディース時計デザインは秒針がない2針のデザインが多く、探索の困難を痛感しました…。

 

 

 

持っている時計のオーバーホールを今年に入ってまだお願いしていなかったので、(それにかまけて)日ごろから時計の困りごとは遠慮なく話せる時計技師で北国出身の北國さん(仮名)に相談しました。

ケースの厚みから、自動巻きが難しいのはわかっていたので手巻きでの相談でしたが…。

 

 

・ムーブメントありきでこの時計は設計されているので、ケースやスペーサーに納まるドンピシャなムーブメントは恐らくないだろうとの事

 

・ETAにも6000番台にスモセコの手巻きがあったが懐中時計を基本設計にしているムーブメントなのでそのケースには収まらないだろうという事

 

・仮に納まるようなムーブメントを見繕うにしても、それは本当のアンティーク時計からの取り付けとなり、耐震装備がないため現実的ではないという事

 

と寝ぼけたことを言う僕にも丁寧に納得のいく説明をして頂き、野望はバブル(泡)のようにあっけなく消えてなくなりました(^^;

 

 

 

 

でも、『イメージする → 調べてみる → わからない事を相談する → 結果』 の流れにおいては無駄はないと感じます。調べている時間や、手巻き化ができた場合のウキウキ感も味わえたし、その時計について答えが出せたことに納得もできたし、一生懸命になれた充実感は貴重な時間だったです。

 

 

何やらチャットGPTとかいう人工知能が卒論を書いてくれて、不正が横行する世の中であると騒がしい昨今ですが、没入できることが見つからない若い人がおおいのでしょうか?人生の中でも自由な時間が多い時期だけにもったいないですね。かつての僕も何をしに大学へ進んだのか?と問われても、目標があったとは答えられませんので、言えた義理はありませんけど…。

 

時間は有限なので、精一杯何かに興味を持って突き詰めるような張り合いのある人生を送っていただきたい。

 

自分の後悔の念からそう感じます…