クセが強い時計に抵抗がないどころか、好物になったのはクロノタイム792**シリーズの「毒赤」と、ミルガウス116400白文字盤「トロピカルマンゴー」の”一歩”で進んだ道から始まったのではないかと感じます。
Vol.39 ミルガウス116400白文字盤
Vol.37 時計にあだ名をつけました
アンティークの時計でも特に手巻きの時代のものは個性の塊で、ケース形状、ハンズ(針)、文字盤が豊富です。長期的に部品の確保も含んでメンテナンスが簡単であればもっと手に入れていたと思います。
グッときた時計をご紹介します。
ウォルサム フリーメイソン
まずウォルサムは…
「アーロン・ラフキン・デニスン」が創立した、アメリカの時計メーカーです。当時手作業だった時計造りを機械化し、規格・統一した時計造りを最初に始めた人です。
デニソンケースを聞いたことがある人も多いでしょう。あのデニソンさんです。
フリーメイソンとは…
中世で生まれた「自由・平和・平等」を信条に活動する慈善団体で、そのリーダーのために造られた時計なんですって。
(ウォルサム・フリーメイソンのオリジナル品)
ケース上部のリングの中には、Gマークはリーダーを表すグランドマスター(いろいろ諸説ありってことで)を表し、ダイアルには「隣人を愛せよ」の記載もあります。
時分表示のイラストにもそれぞれに意味があり
(この落書きのような文字盤を刮目せよ)
5時のポイントになっているコンパスは「真理」で、
8時のポイントになっている直角定規は道徳を意味します。
ベゼルは鎖で囲まれたデザインで、メンバーの固い結束を表しているそうです。
オリジナルは世界でも数えるほどしか残っておらず、大変貴重な時計になります。
2枚目の画像は復刻モデルのもので、文字盤はポーセリンです。オリジナルとはイラストも若干異なっており、10時のポイントの太陽の顔や4時のポイントの灯台のJマークのフォントが違うなど簡単に見つけられます。(割と偽物も多く出回っているので、手に取りたい方は注意してください。)
ダイアルの隣人を愛せよは聖書にもある言葉だし、12の数字はイエスの弟子の数でもあるし…信心がかったものはとやかく書きたくないので、内容はともあれ、インパクトはスーパーヘビー級な時計です。
いろんな思いを詰め込まれて造られた一本のようですね。三角の時計を身に着けてみる自分をイメージしますが…。やっぱり周りの反対意見しか聞こえなさそうです(--;
収集家としては、手持ちにほしい一本ではあります