《世界史の授業で資本主義や社会主義など出てきますが、先生は資本主義は頑張ったら頑張った分のお金が貰えるけど、社会主義は給料が統一されてるから、仕事内容の効率はあんま関係ないんだ。だから資本主義の方がみんな頑張るから発展していくんだよ。
みんなはどっちがいいと思う？
とか、なんか詳しく話してくれないので具体的なイメージが全然つきません。
ネットで調べても難しい言葉で書かれていて、時間がかかりそうです。
また、社会主義と共産主義の違いも教えてください！
分かりすく教えてください！！》
学校の先生たちは、あなたの先生に限らず、勘違いされている先生が多いです。
理由は簡単で、教科書に間違いが書いてあるからです。そのせいもあって、ネットで調べても教科書や先生の説明とは違う説明も混ざっていて、混乱してしまうのでしょう。
最初に回答書いてくださった方の説明は、基本的には正しいものですが、あなたにはちょっと難しいかもしれません。
そこで、もう少しやさしく書きます。
1.社会主義と給料の統一化は、無関係です。給料を同じにしても社会主義にはなりませんし、社会主義であるなら給料は同じでなければならないということもありません。また、資本主義を維持したまま、給料を同じにすることができないというわけでもありません。
2.社会主義は、資本主義の反対です。言い換えると資本主義をひっくり返したものが社会主義です。だから社会主義を知るためには、資本主義を理解する必要があります。
3.資本主義の特徴は、次の二つです。(a)ほとんどの人が他人に雇われて働いている、(b)ほとんどの品物が、市場向けに生産されている(=顔も知らない、どこにいるのかもわからない大勢の人に買ってもらえるかもしれないという見込みに基づいて生産されている)、この二つです。
4.「3.｣の資本主義の二つの特徴をひっくり返すと、(a’)ほとんどの人が他人に雇われずに働いている、(b)ほとんどの品物が、特定の人に確実に受け取ってもらえるものとして、その人の要請に応じて生産されている、ということになります。これが社会主義です。
5.最初の回答者の方が、書いてくださった「その企業の生産手段を資本家の私有でなく、労働者の共有にするのです。社長は労働者の選挙で選べば良いでしょう｣という文章は、(a’)の具体的な例の一つです。すでに出来上がっている会社に雇われるのではなく、自分たちで必要な資材を調達し会社を設立して経営も全従業員が共同で行います。全員が一箇所に集まって話し合えないほど会社が大きい場合は、社長などの責任者を自分たちで選びます。現在の普通の企業の場合のようにすでに社長となっている人に雇ってもらうのではなく、従業員のほうで社長を任命するのですから、今の資本主義のやり方をひっくり返したものです。
6.｢社会主義｣、｢共産主義｣を名乗る思想にもいろいろあって、それぞれ微妙に違う意味で使われているます。｢１～5｣までは、一応それらに共通する内容を説明したつもりですが、この二つの言葉の違いについては、マルクスという人の考え方を受け継いでいる人たちの使い分けの仕方を、ひとつの例として紹介します。
7.マルクスは、資本主義をひっくり返した社会を｢アソシエーション｣とか「共産主義｣と呼んでいます。そして、その社会には二つの段階があるといっています。
第1段階
：働いた時間を基準にして、生活に役立つものをどれだけ受け取れるかが決まる
⇒がんばれば、がんばるほど、多くのものが手に入ります。
第2段階
：働いた時間に関係なく、生活に必要なものが必要なだけ受け取れます。
⇒何がどれだけ必要なのかは当然人それぞれ違うので、給料とか、生活に必要なものとかは、｢平等｣｢均等｣｢同じ｣ではありえません。
第1段階でも第2段階でも、｢給料が統一されてる｣わけではありません。第1段階では仕事量に応じて、第2段階では必要性に応じて人とびとは、それぞれに違ったものを違った量受け取ります。
マルクスの後継者たちの一部は、マルクスのこの考え方を引き継いだうえで、独自に第1段階を｢社会主義｣、第2段階を｢共産主義｣と呼んでいます。
｢1.｣で述べたようにあなたの先生の｢社会主義は給料が統一されてる｣という説明は間違っていることが確認できたと思います。少なくともマルクスとその考えを受け継ぐ人々(僕もその中に含まれます)の考えとは違っています。それを｢社会主義｣と呼ぶかどうかはともかく、上で書いた資本主義に変わる新しい社会の第1段階では、「給料｣は、働けば働くほど多くなります。
理由は簡単で、教科書に間違いが書いてあるからです。そのせいもあって、ネットで調べても教科書や先生の説明とは違う説明も混ざっていて、混乱してしまうのでしょう。
最初に回答書いてくださった方の説明は、基本的には正しいものですが、あなたにはちょっと難しいかもしれません。
そこで、もう少しやさしく書きます。
1.社会主義と給料の統一化は、無関係です。給料を同じにしても社会主義にはなりませんし、社会主義であるなら給料は同じでなければならないということもありません。また、資本主義を維持したまま、給料を同じにすることができないというわけでもありません。
2.社会主義は、資本主義の反対です。言い換えると資本主義をひっくり返したものが社会主義です。だから社会主義を知るためには、資本主義を理解する必要があります。
3.資本主義の特徴は、次の二つです。(a)ほとんどの人が他人に雇われて働いている、(b)ほとんどの品物が、市場向けに生産されている(=顔も知らない、どこにいるのかもわからない大勢の人に買ってもらえるかもしれないという見込みに基づいて生産されている)、この二つです。
4.「3.｣の資本主義の二つの特徴をひっくり返すと、(a’)ほとんどの人が他人に雇われずに働いている、(b)ほとんどの品物が、特定の人に確実に受け取ってもらえるものとして、その人の要請に応じて生産されている、ということになります。これが社会主義です。
5.最初の回答者の方が、書いてくださった「その企業の生産手段を資本家の私有でなく、労働者の共有にするのです。社長は労働者の選挙で選べば良いでしょう｣という文章は、(a’)の具体的な例の一つです。すでに出来上がっている会社に雇われるのではなく、自分たちで必要な資材を調達し会社を設立して経営も全従業員が共同で行います。全員が一箇所に集まって話し合えないほど会社が大きい場合は、社長などの責任者を自分たちで選びます。現在の普通の企業の場合のようにすでに社長となっている人に雇ってもらうのではなく、従業員のほうで社長を任命するのですから、今の資本主義のやり方をひっくり返したものです。
6.｢社会主義｣、｢共産主義｣を名乗る思想にもいろいろあって、それぞれ微妙に違う意味で使われているます。｢１～5｣までは、一応それらに共通する内容を説明したつもりですが、この二つの言葉の違いについては、マルクスという人の考え方を受け継いでいる人たちの使い分けの仕方を、ひとつの例として紹介します。
7.マルクスは、資本主義をひっくり返した社会を｢アソシエーション｣とか「共産主義｣と呼んでいます。そして、その社会には二つの段階があるといっています。
第1段階
：働いた時間を基準にして、生活に役立つものをどれだけ受け取れるかが決まる
⇒がんばれば、がんばるほど、多くのものが手に入ります。
第2段階
：働いた時間に関係なく、生活に必要なものが必要なだけ受け取れます。
⇒何がどれだけ必要なのかは当然人それぞれ違うので、給料とか、生活に必要なものとかは、｢平等｣｢均等｣｢同じ｣ではありえません。
第1段階でも第2段階でも、｢給料が統一されてる｣わけではありません。第1段階では仕事量に応じて、第2段階では必要性に応じて人とびとは、それぞれに違ったものを違った量受け取ります。
マルクスの後継者たちの一部は、マルクスのこの考え方を引き継いだうえで、独自に第1段階を｢社会主義｣、第2段階を｢共産主義｣と呼んでいます。
｢1.｣で述べたようにあなたの先生の｢社会主義は給料が統一されてる｣という説明は間違っていることが確認できたと思います。少なくともマルクスとその考えを受け継ぐ人々(僕もその中に含まれます)の考えとは違っています。それを｢社会主義｣と呼ぶかどうかはともかく、上で書いた資本主義に変わる新しい社会の第1段階では、「給料｣は、働けば働くほど多くなります。
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