１．なぜ、アソシエーション化するのか
輸入野菜が農薬まみれだったり、シューズやサッカーボールが違法な児童労働で生産されたものであったり、コーヒーが熱帯雨林の大規模な破壊と現地農民の過酷な使役と過剰な農薬散布の産物であったりということが問題視されるようになったことなどが、上記の問題の実例です。
国内的にみても、介護や保育の現場において、粗製乱造的に、利用者の過剰確保と個別的サービスの水準切り下げで、高収益を目指す施設が競争に勝ち残り、利用者の被害や労働者の低賃金と過密労働、事故の際には責任を負わされるという状況も同じです。
こうした状況を克服するために、自発的で自覚的な協力関係として生産物の生産・分配・消費・廃棄/再生を行う必要が出てきているのです。
２．なぜ国家統制へ向かうのか
後者については、こうです。巨大企業の出現によりその社会全体への影響が強まるにしたがって、Too big too fallということで、放任しておくことができなくなったわけです。取引の連鎖も複雑かつ緊密になっており、一企業の破綻が一国いや世界経済に及ぼす影響がますます強くなっています。
また、資本主義的搾取の深刻化やその結果としての貧富の差の拡大により、社会的再生産の基盤そのものが脅かされる可能性が、出てきたため、各種社会保障制度を整備せざるをえなくなっています。
こうした事情がいわゆる組織された資本主義化を促進しているのです。
