今週(25日~29日)は26日に3月決算期末の配当権利付き最終売買日を迎え、権利取得に絡んだ売買が活発化しそうだ。
機関投資家が株主総会後に受け取る配当を先回りして投資する「配当再投資」の買いも期待される。
米配車サービス大手のリフトが来週にもナスダック市場に上場するとみられる。
上場時の時価総額は200億ドル(約2兆2200億円)を超えるとの観測が出ている。
筆頭株主は電子商取引(EC)大手の楽天(4755)。
米国では今後、大型の新規株式公開(IPO)が複数予定されており、その試金石となる。
米国では26日に2月の米住宅着工件数、28日に18年10~12月期の米国内総生産(GDP)確定値などが発表される。
中国では27日に1~2月の工業企業利益、31日に3月の製造業と非製造業の購買担当者景気指数(PMI)が発表される。
日銀は26日、金融政策決定会合における主な意見(14、15日分)を公表する。
日本取引所の清田瞭最高経営責任者(CEO)が28日、記者会見を開く。29日に2月の鉱工業生産が発表される。
25銘柄の株式分割と6銘柄の上場廃止の予定がある。昭和シェル(5002)の上場廃止に伴い、出光興産(5019)が27日に日経平均株価に採用される。日本ホスピスホールディングス(7061*J)など7社のIPOもある。
企業の人事異動など別れと出会いの季節。東京都心では21日に桜が開花し、来週末には満開となる見込み。
▽日本
3月の権利付き最終売買日(26日)約2800銘柄の配当や約800銘柄の株主優待の権利落ち日は27日。それまでに権利を取りたい個人投資家の売買が弾みそうだ。
配当再投資への期待もある。
配当落ちによる日経平均株価の下落幅は172円、東証株価指数(TOPIX)の下落幅は17ポイント程度。配当落ちに伴いパッシブ運用ファンドが先物買いに動いた場合、買いの需要は日経平均先物で1000億円強、TOPIX先物で6000億円弱になるという。
▽米国 リフトが上場
大型新興企業(ユニコーン)の中でも企業価値が100億ドル超とひと際大きい「デカコーン」の1社だ。
楽天のリフト株の保有比率は13%。リフトの上場が上々の滑り出しなら、保有株の評価益が膨らみそうだ。リフトの大株主リストにはゼネラル・モーターズ(GM)やアルファベット(グーグル)など米大手が並ぶ。米国では今後、ライドシェア最大手のウーバーやビジネスチャット大手のスラック、民泊大手のエアビーアンドビーなど複数の大型ハイテク企業のIPOが控えている。
▽IPO
日本ホスピスホールディングス(7061)(28日)
東証マザーズに上場する。「ホスピス住宅」と呼ばれる末期がんや難病患者向け賃貸住宅を運営する。介護、看護サービスをセットで提供しており、医師や看護師による患者の痛みを和らげる治療が受けられる。病院以外で最期を迎えたい需要を取り込んでいる。施設利用者の増加などで19年12月期の純利益は前期から倍増する見込み。同社が運営する施設は2018年12月期時点で12カ所。19年12月期はさらに2カ所増やす予定だ
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