■リョートのUFC110所感

リョートが先日のUFC110の感想を述べています。

感想を述べるといっても、オフィシャルにインタビュー等を受けたのではなく、最近格闘家や格闘技関係者の間でももっぱらブームのtwitterでのつぶやきのようです。

リョート選手のUFC110に関するつぶやきは下記のようです。

“I liked Wand’s fight, true to his style, aggressive and attacking. He deserved the win!”

“ヴァンダレイのファイトは良かったです。彼は自分のスタイルに正直でした。積極的に攻めていましたし、勝利に値すると思います!”

"It wasn’t all good times, though, as the fighter’s teammate Rodrigo Minotauro was knocked out by Cain Velasquez."

“すべてが良かったわけではありません。チームメートでもあるホドリゴ・ノゲイラがケイン・ベラスケス選手に負けてしまいました。”

“Unfortunately, it wasn’t his day. Cain is in great form and landed it right on the button. I was saddened by Minotauro’s result, because I know how much he dedicated himself to this fight. That’s the way MMA is. You can win or lose in a fraction of a second,”

“残念ながら、その日はノゲイラの日ではなかったのだと思います。ケインは素晴らしいフォームで、ここぞとばかりに試合を決めました。ミノタウロの結果は悲しいです。何故なら私は彼がどれだけこの試合に捧げて来たかを知っているからです。ただ、これがMMAです。ほんの数秒の間に勝つこともあれば、負けることもあるのです。”

“The event was good. There were a lot of good fights to watch and lots of technique and determination from the fighters,” he said in finishing.

“大会は素晴らしいものでした。たくさんの好勝負があり、多くの技を見れましたし、ファイター達の熱気を感じました。”

これにてリョート選手はUFC110に関するつぶやきを締めくくっています。

やはりリョート選手はブラジル人なので、同郷のシウバ選手とノゲイラ選手の試合は気になっていたようですね。

リョート選手のtwitterアカウントはこちらです。
@lyotomachidafw


■ジョシュ・バーネットが4回目の控訴尋問延期

ジョシュ・バーネット選手が2月22日のCalifornia State Athletic Commissionとの控訴尋問を欠席し、4回目となる延期になったとFighters Only Magazineなどの様々な海外の格闘技メディアが報じています。

ジョシュ選手のマネージャーのシャノン・フーパー氏は、ジョシュ選手は出席の必要がないと思っていたようです。ジョシュ選手はご存知の通り、その日は日本でプロレスの試合に出場していました。ジョシュ選手の代理で弁護士が出席したようですが、ジョシュ選手本人抜きでの控訴尋問は認められず、4回目となる延期が決定したようです。

昨年8月にジョシュ選手がステロイド試験の陽性反応で引っかかり、ヒョードル選手との試合が消滅したのは記憶に新しいところです。体型的にも本人のキャラクター的にも、ステロイドの使用は無さそうなのですが、実際はどうなのでしょうか。

ジョシュ選手は既にストライクフォースと交渉していて、今年度末にもヒョードル選手との対戦があるとの噂があるようです。
UFC110で2008年の5月以来の勝利を挙げ、ミドル級転向初戦を白星で飾ったシウバ選手。

無事UFCで2勝目を挙げたシウバ選手から喜びのコメントが届いています。

その一部を抜粋してご紹介します。


“He is a tough fighter, but I believe I really won, because I got good positions and a knockdown in the final round. Perhaps if I had had a few more seconds in the second round, I would have finished,” Wand said, referring to the snug guillotine he sunk at the tail-end of the second stanza.

“彼はタフなファイターでした。ただ私は自分の勝利を確信していました。私は良いポジションを維持していましたし、最終ラウンドでダウンも取りました。2R目にあと数秒あれば、ビスピン選手を仕留めることも出来ました。”

“He didn’t tap because he really is a great fighter and congratulations to him because he put on a great fight for the fans. That is important,” he said.

“彼がタップをしなかったのは、彼が偉大なファイターだからです。彼がファンへ素晴らしい試合を見せることができたことに対しては祝福したいと思います。良い試合を見せることは大事なことです。”

“I’m very happy because I trained so much for this fight. I went through hard times in my career and now I managed to win. It is a very important moment for my career,” he said.

“私は非常に過酷なトレーニングを積んで来たので、この試合に勝てたことを嬉しく思います。私は自身のキャリアの中でつらい時期を乗り越え、何とか勝つことが出来ました。これは私のキャリアの中で非常に重要な瞬間です。”

最後にコーチへの賞賛の言葉で、コメントを締めくくっています。

“Rafael Cordeiro is the best coach in the world; he’s incredible,” praised the fighter, still in the octagon.

“ラファエル・コルデイロ氏は世界一のコーチです。彼は素晴らしいです。”


UFC110におけるシウバ選手勝利に、世界中のシウバファンも喜んでいるようです。




UFC110での勝利で、UFCでの連敗を何とか2敗で食い止めたシウバ選手。これでUFCにおける戦績が2勝3敗になりました。ミドル級転向の初戦は良い結果となりましたが、これからも正念場です。次戦では秋山選手との対戦も既に噂されています。シウバ選手はこのままミドル級で連勝街道を歩むことが出来るのでしょうか。それとも対日本人初の黒星を喫することになるのでしょうか。






UFC110が終了しました。

今大会は、PRIDEでも中心選手として活躍し、王者に君臨したこともあるミルコ選手、ノゲイラ選手、シウバ選手が出場するということもあり、日本の格闘技ファンも注目の大会でした。

まず登場したのはミルコ選手。

ミルコ選手の対戦相手は、ご存知の通り当初予定されていあロズウェル選手から、ペロシュ選手へと変更になりました。

試合はミルコ選手のペースで進みました。要所要所でパンチをヒットさせたミルコ選手が主導権を握りながら試合を進めました。ペロシュ選手は寝技の選手なので、テイクダウンを狙いますが、タックルはミルコ選手にことごとく切られてしまいました。ミルコ選手のペースのまま1Rが終了。2Rも同じような試合展開が続きましたが、途中で試合が動きました。ペロシュ選手のタックルを潰したところでミルコ選手がパウンドのラッシュを仕掛けます。これでペロシュ選手の額が切れたのか、大流血により試合が一時中断されました。これでストップかと思いきや、試合が続行されました。試合再開後もミルコ選手のペースで試合が進み、2Rが終了しました。やはり出血が激しすぎたのか、2R終了後に試合がストップされ、ミルコ選手のTKO勝ちが宣告されました。

当初戦う予定であったロズウェル選手から急遽対戦相手が変更されたため、ミルコ選手のパフォーマンスを判断するのは難しいのですが、やはり以前のような怖さや左キックのキレが徐々に失われつつあるような印象を受けました。

*こちらでミルコ選手VSペロシュ選手の動画が見られます。
UFC110:ミルコVSペロシュ


シウバ選手はセミイベントで登場しました。

ブーイングで迎えられたビスピン選手とは対照的に、サンドストームの曲で入場してきたシウバ選手は大歓声で迎えられます。

試合の方は、シウバ選手が打撃でプレッシャーを掛けていく形で進みました。ビスピン選手もテイクダウンを狙い、タックルに成功するものの、シウバ選手にすぐに立ち上がられ、スタンドの攻防が続きます。2Rも同様の展開が続きましたが、ラウンド終了間際にタックルに来たビスピン選手の首をシウバ選手がギロチンで捉えました。完全に決まったかのようにも見えましたが、ビスピン選手はラウンドの終了のゴングに救われた形となりました。3Rもシウバ選手が打撃でプレッシャーを与え、ビスピン選手が時折タックルを仕掛けるという試合展開が続きましたが、試合終了間際で試合が動きました。シウバ選手が打撃のコンビネーションでビスピン選手を金網際に追いつめると、体重を掛けた右フックがビスピン選手を捕らえました。ビスピン選手は前のめりに崩れ落ち、シウバ選手が仕留めようと追撃すると、レフリーが両者の間に割って入りました。シウバ選手のTKO勝ちかと思われましたが、3R終了のゴングだったようです。

試合の方は、2R、3Rと決定的なシーンを見せたシウバ選手が文句なしの判定勝ちを収めました。ミドル級に落としたことにより、一発一発の威力が弱まった印象は拭えませんでしたが、シウバ選手が無事ミドル級転向後の初戦を白星で飾ることが出来ました。ファンが胸を撫で下ろした瞬間だったと思います。

*こちらでシウバ選手VSビスピン選手の動画が見れます。
UFC110:シウバVSビスピン


この日のメインイベントでノゲイラ選手が登場しました。

ミルコ選手、シウバ選手に続き、勝利が期待されていたノゲイラ選手でしたが、衝撃の結末が待ち受けていました。

試合はスタンドの攻防で進みました。しばらくお互いが牽制し合うように打撃で距離を測っていました。しかし、飛び込んで距離を詰めたベラスケス選手の左フックがノゲイラ選手の顎を捕らえ、ノゲイラ選手が崩れ落ちるようにダウンを喫しました。ベラスケス選手が追撃のパウンドを数発打ち込んだところでレフリーが試合を止め、ベラスケス選手のTKO勝ちとなりました。

ミルコ選手、シウバ選手、ノゲイラ選手の中では、比較的安心して勝利が期待されていたノゲイラ選手がベラスケス選手に完敗してしまいました。

最後のベラスケス選手の左フックが決め手になったものの、試合の流れの中での打ち合いで、ノゲイラ選手はベラスケス選手に打ち負けていたと思います。試合を通してノゲイラ選手の有効な打撃はほとんどありませんでしたが、ベラスケス選手のパンチは何発もノゲイラ選手の顔面を捕らえていたと思います。ノゲイラ選手はスタンドで主導権を握り、そのままグラウンドに持ち込むゲームプランであったのかもしれませんが、ベラスケス選手の打撃が予想以上に良かったのが誤算だったのかもしれません。

ノゲイラ選手の衰えや、ダメージの蓄積によるタフネスが無くなって来たこともあるかもしれませんが、今回はベラスケス選手が強かったと思います。パンチも単発ではなく、コンビネーションを織り交ぜられていましたし、スピードもあったと思います。ベラスケス選手は今後が楽しみな選手です。

*こちらでノゲイラ選手VSベラスケス選手の動画が見られます。
UFC110:ノゲイラVSベラスケス
UFC110:ノゲイラVSベラスケス

上記以外の試合で今回印象深かったのが、ジョー・スティーブンソン選手VSジョージ・ソティロパロス選手です。ソティロパロス選手は特に寝技のスキルを見せつけて、スティーブンソン選手から判定勝ちを収めました。ロングスパッツのようなトランクスで登場したソティロパロス選手は、寝技でもラバーガードからの流れるような仕掛けなど、青木選手を彷彿させるような動きを見せました。1R、2Rはグラウンドでスティーブンソン選手を圧倒しました。ソティロパロス選手は今後のUFCライト級において面白い存在になるかもしれません。