SRC12で鹿又選手を9秒で葬り、改めてその強さを見せつけたマルロン・サンドロ選手。

そのサンドロ選手の最新インタビューの一部を紹介します。


・あなたは柔術出身の選手で、柔術の黒帯も持っています。しかし、打撃によるKO勝ちを量産しているのは何故でしょうか?

サンドロ:私はほとんどの場合、対戦相手のしようとしていることの逆のことをしようとしています。相手がグラウンドに長けていればスタンドでの戦いを挑みますし、相手がスタンドでの戦いを望んでいるようであれば、テイクダウンを狙いにいきます。いずれにせよ打撃のトレーニングは多く積んでいます。以前にお話ししたかもしれませんが、私は試合の勝敗をジャッジに委ねるのは絶対嫌なのです。スタンドでも更に危険なファイターとなるよう、スタンドのトレーニングには多くの時間を割いています。


・あなたの打撃は今となっては柔術よりも優れていますか?グラウンドよりも、スタンドでの戦いを好みますか?

サンドロ:柔術は常に私のベースとなる武器です。しかし、最近はスタンドでの戦いも好んでいます。先ほど言った通り、試合によりけりです。私がグラウンドになれていないストライカーと試合をする場合は、確実にテイクダウンを狙いにいきます。私はスタンドでもグラウンドでも、自身の選択肢を増やすために多くのトレーニングを費やしてます。



・次戦のタイトルマッチ、金原正徳選手との試合について聞かせて下さい。

サンドロ:私は金原と戦うべきです。何故前回の試合の勝利後にスクリーンに日沖発を映し出したのかが理解出来ません。しかし、金原は彼の方からリングで私に挑戦してきました。金原はスタンドもグラウンドも出来るオールラウンドなファイターだと思います。昨年末には、金原は山本KIDと対戦して2度のダウンを奪っています。金原との試合はタフで良い試合になると思います。もし一番になりたければ、一番の選手と対戦しなくてはなりません。金原は王者ですが、私は多くのトレーニングを積んでいきます。既に彼の戦い方には慣れています。おそらく彼は私との打撃戦は望んでいないと思うので、打撃で戦うトレーニングを積んでいます。ただ私はどんな場面にも対応出来るよう、準備しています。


・戦極は名前を変えたのですか?

サンドロ:変えました。戦極は成長していて、史上最強といわれる力士にあやかってセンゴク ライデン チャンピオンシップとなりました。


・最後にWECで行われる、あなたのチームメイトのホセ・アルドとユライア・フェイバーのフェザー級タイトルマッチについて聞かせて下さい。

サンドロ:フェイバーは予測のつかないことをしてくるので危険な選手です。彼が何をしてくるかは分かりません。しかし、勝つのはホセ・アルドです。フェイバーは2R終了まで持たないと思います。試合はタフで危険なものになるので、我々は5R戦い抜けるようなトレーニングを積んでいますが、アルドが2RでKO勝ちを収めると思います。



サンドロ選手は相手を一撃でKOしてしまうそのパワーに最近注目されがちですが、相手がスタンドに長けていればグラウンドで、逆の場合はスタンドで戦うという戦略的な選手のようです。そしてブラジル人であるにも関わらず、リオのカーニバル、サンバにも関心を示さずに練習に打ち込む勤勉家のようです。オールラウンドファイターである金原選手とは、どのように戦うのでしょうか。いずれにせよ金原選手にとっては非常に危険な相手となりそうです。




SRC12を会場観戦してきました。

両国国技館といえど、2009年11月の戦極に比べると小規模な設計になっていて、スタンド席以外はちらほら空席も目立ちました。小規模といっても、さいたまコミュニティアリーナよりは行きやすいので、見る側として有り難いのですが。

今回のSRC、何やかんやと言われていますが、大会の内容そのものは結構面白かったと思います。これといった一般の層まで知名度の浸透しているファイターの参戦がなかったのでインパクトに欠ける部分はありましたが、KO決着も多く、大会のテンポも悪くなかったと思います。

既に多くで聞かれている通り、孤軍奮闘と言いますか、今大会でインパクトを残したのはサンドロ選手と真騎士選手。寝技出身の選手でありながらサンドロ選手のパンチの重さは相変わらず脅威でした。判定には不満の声があったものの、サンドロ選手と打ち合って判定勝ちを収めた小見川選手はやはり凄かったと思いました。真騎士選手も言われている通り、粗いものの、それを補うのに十分な勢いを見せてくれました。今後、寝技や極めの強い選手と対戦するときに真騎士選手の進化が問われると思います。それらの壁を越えたときに、真騎士選手は本当に手のつけられない世界に誇るライト級のファイターになるかもしれません。

サンチアゴ選手VSハリドウ選手のミドル級タイトルマッチも良い試合だったと思います。ハリドウ選手の経験不足やスタミナ切れを指摘する声も挙がっていますが、最後まで気持ちを切らさずによく戦い抜いたと思います。SRCではサンチアゴ選手を相手に判定までいったミドル級の選手は今回のハリドウ選手が初めてです。ハリドウ選手は強豪だと言っても良いと思います。


挨拶で登場したSRCフェザー級王者の金原選手はサンドロ選手へと自ら対戦を申し出ました。やはり今後のネタがないのか、こういったタイトル戦はスムーズに決まることは多くはのですが、金原選手VSサンドロ選手があっさり決まるような形になりました。サンドロ選手を躊躇なく挑戦者へと指名した金原選手は立派だと思いました。

挨拶ではライト級王者の廣田選手も登場し、タイトルの返上と今年の大晦日での青木真也選手への挑戦を表明しました。タイトル返上という決断には廣田選手の潔さと、SRC王者としての誇りを感じました。ただ今年の大晦日に青木選手と試合をするのは困難かもしれません。復帰予定は9月なので、大晦日までに一試合しかこなせない計算になります。青木選手への挑戦権を得るのであれば、よっぽどのビッグネームから相当インパクトのある勝ち方をしなければなりません。そもそも青木選手が乗り気ではないような気がします。敢えて希望が残っているとすれば、FEGの谷川氏が言っていた「年に1-2回のペースで交流戦を行っていきたい。」という部分でしょうか。廣田選手の復帰戦で、その交流戦が実現し、そこで川尻選手との対戦でも実現すれば、大晦日の青木選手へのリベンジマッチもまんざら可能性が0というわけでもなさそうです。仮に廣田選手が川尻選手を壮絶なKOで葬り、「青木選手、対戦を熱望していた川尻選手は僕がやっつけちゃったんで、大晦日は僕と再戦しませんか。」となるのが、極わずかな希望の光でしょうか。廣田選手は今年中のリベンジに拘らなくとも良いかもしれません。


現在日本の2大総合格闘技イベントの一つであるSRCの今後を不安視する声が各方面から飛んでいます。ただ現時点で即効性のある施策はないのが現実だと思います。現時点で出来ることは、サンドロ選手、金原選手、日沖選手、そして星野選手も参戦したフェザー級の地盤をしっかり固めていくこと、そして真騎士選手を大事に育ててライト級のTOPファイターに育てていくこと。この2つの部分は失わないようにして欲しいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、2005年のPRIDEミドル級GPでのヒカルド・アローナ選手との試合での敗戦後、桜庭和志選手はブラジルのシュートボクセ・アカデミーへと出稽古に出向きました。

当時、桜庭選手の最大のライバルとも称されていたヴァンダレイ・シウバ選手が所属するシュートポクセへと桜庭選手が修行へ出向いたニュースは、話題を呼びました。

その桜庭選手のシュートボクセアカデミー出稽古の裏話がGracieMagに掲載されていたので、その一部を紹介します。


・ニューススタンドで購入したDVDは。。!!!

桜庭選手とその通訳で同行していたタカハシ氏は、クリチバのニューススタンドで非常に美しい女性がカバーの18禁のポルノDVDを発見したようです。両者はそのDVDを購入、さっそく鑑賞したそうです。しかし、二人はそのDVDの内容を見て愕然としたようです。両者はそのDVDのカバーに、“彼女は男性です。”と記載されているのに気づかなかったようです。桜庭選手は、他の人にもいたずらしようと、まずはトレーニングパートナーにそのDVDを貸したようです。そして、その時点で日本で待つ髙田延彦氏にも同じいたずらを仕掛けようと計画していたようです。


・呪いのキャップ?

2005年のミドル級GPファイナルラウンドで、ヴァンダレイ・シウバ選手が桜庭選手からプレゼントされた阪神タイガースのキャップをかぶって入場したのは有名な話ですが、結局シウバ選手は負けてしまいました。それについてシュートボクセのメンバーが桜庭選手に「呪いのキャップだったのでは?」と突っ込んだようです。すると桜庭選手は「いやいや、シュートボクセにとって幸運のキャップだよ。だって結局グランプリは同じシュートボクセのショーグンが優勝したのだから。」と返答したようです。


・ベストファイトとワーストファイト

桜庭選手は「ベストファイトとワーストファイトは?」という質問には全てお茶を濁したようです。グレイシー一族との試合についても多くは語ることは無かったようです。桜庭選手が唯一答えたことは、自身のリタイヤについてだったようです。「戦うことを辞めようとは思ったことはありません。私は戦い続けます。」と答えたようです。


・柔術でも黒帯クラスの実力

桜庭選手の寝技の実力はシュートボクセでも認められていたようです。コーチのクリスチャーノ・マルセロ氏は、桜庭選手は柔術でも黒帯クラスと考えていたようです。


・ふんどし姿でプールのジムに。。

ダニエル・アカーシオ選手は桜庭選手とクリチバのジムのプールに行った際に、桜庭選手の姿に非常に驚いたようです。桜庭選手はふんどしのような水着で現れたようです。ジムのスタッフがアカーシオ選手に、桜庭選手を着替えさせるよう説得して欲しいと頼まれたようですが、桜庭選手は聞く耳を持たなかったそうです。



桜庭選手は今でもシュートボクセ会長のフジマール氏と時々電話をする程の間柄のようです。すっかっりシュートボクセに馴染んだ桜庭選手に取って、シュートボクセは日本以外での拠り所になったのかもしれませんね。