本当の別れ。 | *SNOWFLAKES*

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40代に向かって歩いて行く


意味深発言をした一週間前。


愛娘、きなこ(うさぎメス)が、癌宣告を受けました。


ご飯をあまりたべなくなり、様子がおかしいのでレントゲンをとったのでさす。


結果を聞いたのは東京ドームの日。


ライブに行くのも迷いましたが、事情を話したら相方が心から楽しめなくなるかも…と思い、真実を隠したまま私もライブへ行ってきました。


本当の意味では楽しめないのかもしれないけれど、悲しみや戸惑いを振り切るかのように一心不乱に参戦しました。


そのあとは…仕事の時間と、最低限寝る時間以外はきなこと一緒に過ごしました。


え、治療は?って思うかもしれないけど…


もう、手遅れだったの。


手遅れというか、うさぎの場合、癌に直接作用するような抗がん剤などがないため。


大きな腫瘍が腎臓に癒着し、肺にも転移しているとのこと。


できることといったら、食事ができるように整腸剤やサプリメントを、皮下点滴したりシリンジで飲ませるだけ。


ご飯を水でふやかせて、流動食も与えました。



目に見えて、日に日に弱って行くきなこを毎日抱いて撫でながら泣く日々でした。


毎日、ごめんね、ありがとう、たくさん言いました。


うつ伏せで携帯を触っていたら、背中に飛び乗ってきて、まわりを見渡していました。


元気だった時によくやる仕草。

嬉しかった。先週の火曜日のこと。


これが最後。





出会って五年間、一度もおとなしく抱かれていなかったきなこが、目を細めて…逃げる力もなさそうに抱かれているのを見るのが複雑な心境でした。


それが、先週の水曜のこと。


泣き顔のまま、一緒に写真を撮りました。



けれど私の腕の中で逝くことはなく…



元気なわけじゃないけれど、木曜日はちょっと気力がある感じに。


たくさん葛藤したけれど、私にできることを精一杯やってあげるしかないんだ、私が諦めちゃだめなんだ、と強く思った日。




金曜日。

明け方まで一緒にいた。


土曜日。

一週間の疲れからか、たくさん寝てしまう。

きなこはどうやってかキッチンまで移動して寝ていた。


日曜日。

病院へいき、点滴。

二週間分の薬をもらう。





そして今日。


いろいろ重なって、いつもより二時間遅く帰ると…


きなこは、かたくなっていた。


一瞬で理解できなかった。


嗚咽し、過呼吸をおこした。


しばらく撫でて、ごめんねとありがとう。よく頑張ったね、と伝えた。


同僚や友人、ブログを見て心配してくれた人たちにメールでお知らせした。


頭にもやがかかったようなまま、ネットで火葬してもらえるところを探した。



明日、本当のお別れをしてきます。



今思うと、土曜日の脱走?は前触れだったんだと思う。



私のいないところで死のうとしていたんだと思う。



水曜日に、お別れを覚悟したときに、腕の中から力を振り絞って這いでようとしたとき、目の前で死にたくないんだろうなとも、思った。



医者もまさか今日死ぬとは思わなかっただろう。


私も。



きなこはすごい。



最期の最期まで、まわりの人の涙をみないように、悲しませないように、元気だよ!ってフリして死んでいった。



たったひとりで。



昨日、病院の診察台でも、置いてあったカルテをガジガジしようとしてたくらい。



目にも気力ある、って。



だから、ホッとしたんだ。




そんな時を狙ったかのように。




死んだうさぎは、月へいくと表現される。




昨日、23日(もう一昨日だが)はスーパームーン。



24日は、月が離れて行く日。




まるで、きなこをスーパームーンがお迎えにきたかのように。




2008年にうちにきてから約五年。



はやかった。



楽しかった。



幸せだった。



癒された。



ありがとう。きなこ。




おやすみなさい。



photo:01





2013年6月24日きなこ月へ。







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