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私が勤める保険チームには、
『雨乞いの巫女』と呼ばれる女、みっつがいる。
みっつは名前じゃない。巫女からきた。
みっつが自分から話すことは、ない。
私たちに突っ込まれ、聞かれたことだけに、
ポツリと呟く摩訶不思議な、想定困難な女だ。
だけども、彼女から流れてくる空気は嫌な気分じゃない。
そして時々、呟く言葉がイカレてる。
そもそも私達のようにいかにも強い、
またキツそうな人間が毒を吐くというのは、
むしろ理に適っており、周囲の期待を裏切ってない。
しかし、みっつのように清純そうな奥様スタイルで、
『旦那はハゲ』と呟いてしまうのは
ジェントルマンがヤクザだった事に気づくぐらい恐ろしい。
そんな彼女は裏番長と、本人目の前にして囁かれている。
実際の彼女は、清純でも摩訶不思議ちゃんでもなかった。
旦那のすることに納得しなければ、
『あんたのその態度が気に食わない!』
酒だって、旦那に注がせる毎日の晩酌。
…彼女の爆弾で、ダメージを受けライフゼロ…の衝撃だ。

人は見た目じゃないと実証された瞬間…
あなたは今世紀の最大の目撃者になりますか?
4


週末、家族でクリスマスパーティーがあった。
滅多に家族の集まりに参加しない私も、久しぶりに参加。
プレゼントと一品食事を持ち寄って、スパークリングワインを抱えながら。
何度か会ったことのある妹の友人も来ていた。
今回、不参加だった妹の友人の中で私とすごく仲の良かった子がいる。
その子が、今ではあまりスキになれない。
というのも私が息子を産んだあとに、言われた言葉に腹が立ったから。
『あなたみたいになるなら、子供なんて産みたくない。』
そのときの私は風邪をひいて、完全防備だった。
笑って言った彼女は、勝ち誇ったように去っていった。
彼女は幼稚園から、いつも私より上を目指していた。
どれだけキレイになれるか、スタイリッシュでいられるか、いい男をつかまえるか。
そして彼女は、それだけが全てで、それだけにこだわってしまった。

その彼女は周りが結婚し始めて、焦り、できちゃった結婚でもいいと。
そしてセレブ結婚に憧れ、来年早々に結婚する運びになったと話が出た。
パーティーでは、誰も彼女の結婚を喜ぶ人がいなかった。
そうなのだ。彼女は気づいていない。
何も分かってない、一番大事なこと。
年を重ねると、みんな皺だらけになる。
大して見た目なんて誰も見てくれやしない。
短い若さのあとに残るものは、内面的なものなのだ。
老いていく時間に、どれだけの人達に愛されるかが問題なのだ。
彼女は永遠にキレイでいられると思っているのだろう。
努力したって、年を重ねることは止められない。
そして、内面は時間をかけてでしか磨けないのに。
そんな彼女がセレブ結婚など出来る筈もなく、凡庸な人生に苦しむだろう。
彼女が憧れていたTADは、私の夫だと知らない。
・・・・というか、言えない。

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息子は、よそにいくと誉められる。
というのも、息子の生活には普通に家事をする、
という子供らしからぬ仕事を文句なしにするから。
息子の家事をする習慣は、
3歳から始まった筋金いり。
あわよくば楽をしようとする私の目論みと、
家事の出来ない男に用はないのよ、21世紀!!
と社会の風潮にいち早く察知した私の英断により。
まぁ、男女平等なんて立派な精神をお持ちですけど。
結局は奥さんに家事をこなしてもらって、
ありがとうとか感謝の気持ちはないんでしょ?
そんな中途半端な平等精神なんて、
何にも役に立たないんだから!!
…ということで。
毎日、息子の家事は干してある布団を取り込み、
米を研ぎ、風呂掃除して風呂に湯をためる。
寝るときは、もちろん自分で布団の準備。
お察しの通り、水仕事は息子。
私の手は荒れなくても、息子の手はあかぎれ。
いや、早く言ってよ~!!
そうなる前に、ハンドクリーム買ってやったのにぃ~!!
まぁ友人から云わせると、私は鬼らしいけどね…

だってさぁー家事が出来なきゃ、
息子は奥さんを助けてあげられないし。
毎日する家事の苦労も分かってあげられないし。
息子が幸せな家庭を持って欲しいとか。
大切な人を理解したり、支えたりしてあげて欲しいって思うから。
同じところに立っていなければダメだよね。
自分のいるところから動かずに、
物事を考えても、それは自分の立場での考えだから。
息子が大人になっても家事の苦労を知っていれば、
自分と奥さんの立場の距離が近くなるでしょ。
大事なのは、それを知るということ。
それを経験しているということ。
卓上理論だけじゃかなわないことが沢山ある。

だから、息子よ。
あなたが大切な人を守るのよ。
そして、心から愛するのよ?
誰よりも大切な人のところへ近づいて、
相手の気持ちに近づきなさい。
きっと幸せになれるから。