悔しいことに自分が変えられることなんて、自分の事だけなのかもしれない、
それに悲嘆させ、気づかせてくれたその友人からは、いつも忘れた頃に連絡が来る。
今朝は、その忘れた頃だったようだ。

私と友人が親しくなったとき、言葉は心に必ず届くと信じて疑わなかった。
相手がどんなに辛い時でも、立ち止まっているときでも。
だけど本人でさえどうすればいいのか解らない、浮遊したままの心がある。
そんな時の言葉は無力で、心を響かせる事も、奮わせる事も出来ない。
そんな心が溜まりになって、何かを投げ入れても波紋は広がらない。
溜まった分の何かが器に一杯になって溢れそうなのに、
それを零したり、流したり、吐き出す術を解らずに佇んだままでいる。
友人は佇んだまま、もう何年も其処に立ち止まっている。
私や他の友人が色んな道を歩き、泣いて、笑って、怒っているときに、
その友人は、ずっとずっと、そんな感情を忘れたかのように。
余りにも酷な気がして、私はいつも言葉を失う。
憐れんで欲しくはないだろう。
きっと、泣いて欲しくもないだろう。
それなのに、私は掛ける言葉も笑う顔も見つからない。
誰かに何かをしてやれるとか、誰かの何かを変えてやれるとか、
そんなものは何一つとしてないんだ、と思い知らされる。
ただ1つの小さな電話機が、私と友人を繋いでいるのだ。
友人も忘れてしまいそうになる頃、思い出したように確かめてくるのだろう。
自分にも、友達と呼べる人がいるのだ、と。

私は無力で泣きそうになった、あの頃を思い出す度に立ち止まる。

昔の同僚で、顔はイイけどもセンスが抜群に悪い男がいました。


社員なのに、いつもその男は見かけない。


何でだろう?と誰かに問い合わせたところ、失恋で休んでいる、ということでした。


そんな男ですから、彼本当に不可解で誰でも仲が良いけども誰とも仲良くなれない、


誰かの悪口や妬みを隠さず話してくれる、オープンハートな心の持ち主だったのです。




ある日、失恋もしてないのに突然休み出しました。


何日経っても出社する気配がなく、とうとう数週間と経ったとき


彼はすっきりした顔で、出社して来ました。


それはそれは、職場のみんなが心配したものです。


何やら噂では、手術したとか、療養しているとか、大層な話に膨らんでいたのですから。


そんな男が、少し照れた様子ではにかみながら言いました。




『俺、汗腺の手術しちゃった!!これで汗の掻かない涼しい男だぜっ!!』




・・・・・はぁぁぁっ???


言っておくけど、アンタ全然ワキガじゃないし!!


むしろ、肌白すぎて寒いぐらいじゃん!!


手術は手術だけど!!療養っちゃー療養だけど!!なんか腹立つッ!!


アンタって、本当にオメデタイ男だよ・・・・




それを聞いていた汗を垂れ流しながら仕事をしている他の同僚たちは


ただ、黙っている事しか出来ませんでした・・・・

おもむろに、息子に聞いてみた。
『今って、ヒマ?』
息子は、顔も上げずに何で?と聞き返してきたので、カチンと来た。
『ヒマなら、銀行強盗しない?』

息子が顔を上げて云った。
『うーん?しない。』
私は、親として駄々をこねるしかなかった・・・
『えーっ、しようよ!!』

『・・・銀行強盗ごっこにしといたら?』
と、息子がなだめるような呆れているような口調で云う。

とりあえず、謝っといた。



そのあと裸の息子のパンツを下ろして、お尻を触ろうとした。
『そこまでいいって云ってないよ。』
私は、大人びた息子の言葉にカチンと来た。
だから、息子を厳しく叱ってやったのだ。
『アンタ、お触りパブの女の子並みにケチだよ!!』

とりあえず、反省しといた。


そんな、私と息子の夏休みは今日で終わる。