今後の話をする。
私はあの幕末を研究したいとも
思っていたしあのあとみんなが
どうなったのか知りたいとも
思ったから京都の大学に進むことに
した話を前々から考えて秋斉さんに
話していた。
もちろんまだタレント活動は
続けるつもりだ。
秋斉さんは
そのことに反対はしなかったし
むしろ応援してくれていた。
そんな話をしていると
秋斉さんがジャケットの
胸ポケットから何か箱の
ようなものを出しながら
「○○、大学が決まったら
一緒に暮らさないか?」
そういいながら
綺麗に包装されている箱を
私に手渡す。
私は何を言われているのか
理解出来ないでいた。
「開けてみて。」
そういわれ
箱をあける。
そこには
花と蝶のモチーフの
ついたネックレスが
入っていた。
秋斉さんが私の手から
ネックレスを取り
私につけてくれる。
「あんさんは花のような
笑顔をわてにくれた。
そしてわてをここに
連れてきてくれはった。
あんさんが居らんかったら
わては人らしく生きることが
出来んかった。
わては○○はんってゆう花に
魅せられた蝶なんや。
これからもわてとおってくれん?
もちろんあんさんはまだ学生やし
やりたいことも沢山あると思う。
だからまだ結婚は出来へんけど
一緒にくらしてくれんやろか?」
秋斉さんは不安そうな
顔で私を見ている。
すると秋斉さんの指が私の頬を拭う。
そうされてはじめて
自分が涙を
流していることに気付いた。
「すんまへん。
やっぱり嫌やったか?」
「野暮天!」
私は花里ちゃんの真似をして
そう秋斉さんに言う。
「嫌なわけないじゃないですか。
私、嬉しくて。
秋斉さんが私といてくれるって
言ってくれているのが…、」
もうその先は涙で言葉に
ならなかった。
何度か秋斉さんは私を遠ざけようと
したけれど一緒に現代に来てくれて
今こうして一緒に暮らそうと言って
くれているのが嬉しかった。
秋斉さんは
「泣かしてしもうた。」
と小さく呟いたあと
目許赤くして
私の涙をずっと拭ってくれていた。
幸せへの階段⑤へ続く