私はあの幕末から現代へと帰ってきた。
愛する彼とともに。
現代に帰ると私はタイムスリップした高校生の時の体に戻っていた。
彼も私と出会った時の姿に戻っていた。
修学旅行から帰った私が見知らぬ男性を連れていたことに家族は驚いたし、戸籍など大変だった。
でも、私は幸せだった。
なぜなら・・・
あんなに頑なだった彼が私と一緒に生きることを選んでくれたからだ。
もちろん慶喜さんには感謝している。
慶喜さんがああ言ってくれなかったら、もしかしたら今私は彼と現代に一緒にいることはなかったかもしれない。
幼馴染の翔太君はあの時代に残り、明治政府の一員となった。
そして、彼‐秋斉さんは藍屋プロダクションという芸能プロダクションを現代で立ち上げた。
彼は社長であり、所属タレントだ。
また私も藍屋プロダクションの所属タレントとなった。
「まさかあんたが修学旅行で出会ったイケメン年上彼氏とタレントデビューするとは思わなかったよ。
今じゃ”美少女タレント現る”だもんね。」
「美少女なんて、あれはメイクさんの化粧が上手なんだよ。」
「小さい頃から○○は可愛かったけどな。」
「やだな、友美!!そんなことないって。」
「お世辞じゃないのにさ~。ところで最近彼氏とはどうなの??」
「ん~、今日はオフだから・・・」
そう私が言いかけると、校門のほうが何やら騒がしいことに気が付く。
私は友美と教室の窓から校門のほうを窺う。
すると、なにやら人だかりができている。
その人だかりの中心にいるのは・・・
「秋斉さんっっ!!」
「早くいってあげなよ。あんたの彼氏ほかの子にとられちゃうぞ。」
私は慌ててカバンを持ち、校門へと向かった。
「デート楽しんでおいで。」
そう言う友美に微笑んで急いで教室を後にした。