別な意味で「プロ野球」を見直した | 明日通信

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ケーブルテレビより

 

 昨夜の東京・神宮球場のセパ・オールスターゲーム第二戦、僕らが日頃、熱心に追いかけるプロ野球ゲームとは異なるプロ野球選手による野球ゲームを観せてもらいましたね。

 

 パ・チーム16対10セ・チーム、ヒット数パ28本、セ16本、そのうちホームランパ3本、セ3本。

 いつものプロゲームではまずありえなく、仮に「ある」のではなく「起こった」としたらファンは「真面目にやれ」と怒るだろうし、プロ野球機構は“壊れた”ゲームに対し事情聴取することになりますね。

 

 昨夜はそんなゲームでした。多分、ほとんどのファンが、プロ選手の潜在力の“爆発”を楽しんだと思います。しかし、なぜ、こんな乱打戦が起こったんでしょう。明かせば簡単です。

 

 第一は、今のプロ野球は投手力が大きな比重を占めています。150㎞を超える球速が珍しくなく、しかもそれに様々な変化球が組み合わされ、好打者といえども簡単に打てなくなっています(無得点ゲームが多いのもそのため)。

 ところがその選ばれてオールスターに出場した投手が力をセーブしながらストレートを多投するのだから好打者ぞろいのオールスターはミートしやすく、パの近藤選手や佐藤選手はミートした球がことごとくヒットになったと言うことでしょう(もうひとつ書き漏れしてました。投手は、いつものゲームは打者がのけぞるようなインコースを攻めますが、ショーの野球は、打者をデッドボールなどでケガさせないようアウトコースに球を多投するため、狙い打ちしやすいですね。たまに本気を出して村上選手がひっくり転げるような顔面狙いの球を投げるパの投手もいました)。

 

 監督の岡田さんは桐敷投手が投げても投げてもファールされるのが、26日からの本ゲームに肩の疲れとして影響するのを心配し、「変化球で早く片付けんかい」と気を揉んでいたそうです。

 

 使用球もいつもと違う「飛ぶ球」を使ったんですかね。いくらなんでも3本、3本、合計6本のホームランはでませんよね。ショーアップするために“演出”したのかも。

 

 ということは僕らが日頃、追いかけているプロ野球ゲームもプロ選手がほんのちょっと力やワザの使い方を変えれば、勝負がショーに変わってしまう側面を備えているということです。

 

 ただ僕は、“ダルい野球”を楽しむことができませんでした。