前の走者をどれだけ活かせるか | 明日通信

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ケーブルテレビより

 

 カープの打線は、昨季、チーム打率2割4分台でセ・リーグ5位くらいと低かったように思う。例年は、セ・リーグどころか12球団1、2を争う高打率だった。が、成績は5位と低迷

 

 チームが打って成績が悪く、打たなくてセ・リーグ2位と好成績の矛盾。

 「打って成績が悪い」、あえて言えば選手がチームより個人成績に片寄ったバッティングをしていたということかも。「優勝争いから脱落のBクラス。だったらヒット一本で契約更改のカネが違ってくるんだから」と。

 

 その点、昨季は打てなくても前に走者がおればベース一つでも前へ進める。同時に後のバッターが打ちやすく、点に結びつくようつなぐ犠牲的精神が働き、チームのムードをよくしていったためにあらゆる場面が“善循環”し、2位という好成績になったといえる。

 

 であれば、新井監督の下でムードはいいし、戦うパターンも「走れ走れ」が定着してきた今季、チーム打率が元の2割7分台まで戻し、つなぐ野球に徹すれば強いタイガースに11ゲーム余離されることなく、互角の優勝争いができるだろう。

 

 選手の打率予想。

 菊池0.25台、野間0.28台、小園0.30台、堂林0.27台(末包0.26台)、坂倉0.29台、秋山0.28台、上本0.26台、田村0.29台。あとの代打陣、松山0.30台、田中0.24台、会澤、磯村は0.20台だが出場機会は限られる。

 真の代打、代走、守備で出番が回る矢野、大盛、羽月、韮沢、それに新人を含め新たに一軍登録される選手4、5人とみて先発オーダーにとって代わるバッターはまだ出てこない気がする。新外人二人がどんな働きをするか。いずれにしてもチームバッティングは良くて2割7分台、2割6分台が出れば良しとしなければならない。

 

 あとはヒットが繋がるかどうか。菊池がワンヒットし、2番野間がヒットして1、3塁あるいはノーヒットでも2塁に走者を送り、3番小園がヒットすれば1点を獲れる形にもっていけるかどうか。

 昨季、中盤戦でチャンスにダブルプレーが目立った。後半の1位タイガースに2・5差まで迫っていながら、不振の西川がことごとくダブルプレーで得点機を失い、あっという間に二けたも差を開けられる羽目に。

 

 その意味で徹底してチームバッティングにみんなが徹すればワンヒット、盗塁で長打同様の走者2塁になり次がヒットで繋げれば2本のヒットで1点を獲れることになる。一昨年、チームの盗塁は26個、三本のヒットが出ても点を獲れないケースが目立った。

 

 長打の少ないカープだから1ゲーム8本のヒットが出たとして何本連打できるかつなぐヒットが出るかだ。

 つなぐバッティングが期待できるのは菊池と野間、野間と小園、坂倉と秋山と上本、さらに田村。昨季よりもっと走り、つなぐバッティングが見られればカープの優勝はグッと近づいてくる。

 そうあればいいね。