胃食道逆流症の症状と対策ー胸焼け | lolopapa 81歳のブログ フィリピン移住で健康余生の願い

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胃食道逆流症は胃の中にある胃液や胃酸などが食道まで逆流して、胸やけやすっぱいゲップ(呑酸。どんさん)などの不快な症状を起こす病気です。胸焼けや呑酸といえば逆流性食道炎がよく知られていますが、胃食道逆流症は大きく「逆流性食道炎」と「非びらん性胃食道逆流症」に分けることができます。
今回の健康塾は「胃食道逆流症の症状と対策ー胸焼け」の謎解きです。

「逆流性食道炎」は食道粘膜にびらん(赤くただれた炎症部分)などの病変が見られるもので、「非びらん性胃食道逆流症」は、びらんなどが見られないのに不快な症状が現れるものです。また、食道の粘膜に炎症があっても症状がない「無症候性逆流性食道炎」もあります。

胃の中は食べ物を消化するために出る胃酸によって強い酸性になっていますが、胃には酸から自らを守る機能があります。一方、食道には酸を防御する機能がないので、なんらかの原因で胃酸などが逆流すると胸焼けなどのの不快な症状が起こる可能性があります。

そもそも食道と胃のつなぎ目には下部括約筋という筋肉がついていて、酸が食道に上がってこないように閉じられています。また、食道は横隔膜を貫く食道裂孔を通って胃に通じているので、横隔膜によってしっかり支えられています。


胃の内容物が逆流しやすくなる原因は、年齢とともに下部食道括約筋のしまりが悪くなってきたり、食道裂孔がゆるんできたりすることにあります。食道裂孔がゆるんで胃がはみ出す「食道裂孔ヘルニア」になると、胃食道逆流を助長します。食道裂孔ヘルニアの原因は腹圧の増加なので、骨粗しょう症などのために腰が曲がり、前かがみの姿勢になっている高齢者や、肥満の人、妊娠している人などがかかりやすくなります。

逆流性食道炎になりやすい人は油っぽいものをよく食べる、飲酒の機会が多い、過食、ストレスが多いなどの胃液をたくさん分泌する生活習慣を持っている人です。

一方の非びらん性胃食道逆流症は、食道粘膜が通常より過敏になっているため、少しの胃酸の逆流でも敏感に反応して症状が現れます。また、胃酸の逆流に関わらず、食道のぜん動運動などの機能に問題があったり、ストレスや睡眠障害など心理的な原因によって症状が出ることも考えられます。

 <逆流性食道炎の特徴>
    ・油っぽいものをよく食べる人に多い
    ・飲酒の機会が多い人、過食しがちな人に多い
    ・ストレスがある人に多い

  <非びらん性胃食道逆流症の特徴>
    ・食道粘膜が過敏になっている
    ・食道のぜん動運動などの機能に問題がある
    ・ストレスや睡眠障害がある人に多い

胸やけ、呑酸が胃食道逆流症の主な症状ですが、以下のような食道以外に現れる症状もあり多彩なので、知っておくと早めに医療機関にかかるきっかけとなるかもしれません。
●胸の痛み
食道への刺激が強いと、胸がしめつけられるような痛みを感じる。
●胃もたれ
胃の中の食物を消化したり、腸に送り出したりする動きが弱く、食べ物がいつまでも胃に残ってしまう。
●のどの違和感
逆流した胃酸により炎症が起き、痛みや違和感がある。声がかすれたりすることもある。
●咳・気管支炎
逆流した胃酸を気管に吸い込んで、気管支が炎症を起こす。
●耳の痛み
食道への刺激が、時には耳の痛みとしても感じられる。

胃食道逆流症になりやすい人
あなたは大丈夫? 胃食道逆流症になりやすいかどうか、食生活や生活習慣をチェックしてみましょう。

過食傾向がある
   ・早食い
   ・食べてすぐ寝る
   ・高脂肪食が好き
   ・アルコールをよく飲む
   ・タバコを吸う
   ・太りすぎ
   ・前かがみ姿勢になりがち
1つでもチェックのある人は胃食道逆流症に注意が必要です。下記に紹介する生活改善法を実践しましょう。

不快な症状は日常生活の改善だけでも緩和されることがあります。暴飲暴食、早食い、食後すぐに寝ることは、3大悪なのでやめましょう。また肥満は胃食道逆流症を引き起こす最大のリスクです。食べ過ぎは胃酸の分泌を増やし、胃内を圧迫します。食生活の改善や運動習慣など肥満解消に努めてください。

胸焼けしやすい食品を避ける

フライや天ぷらなど油っぽいもの、脂肪の多い食物、ケーキやチョコレートなどの甘いもの、ミカン類やパイナップルなど酸っぱいものや刺激のあるもの、コーヒー、紅茶、アルコール類、タバコなどは胃酸の分泌を高めます。また、胃内での停滞が長いため逆流を起こしやすいとされています。アルコールは胃酸分泌を高めるだけでなく、下部括約筋をゆるくします。

寝るときは上体を高くする

食後すぐ横になると、胃の中の胃酸が逆流して食道にたまりやすくなってしまいます。食後1~2時間は横にならないようにしましょう。夜寝るときに胸やけが強い場合は、寝る前の食事は避け、夕食の量は少なめにし、さらに上体を高くして寝ると効果的です。クッションやマットを折り曲げて10~20㎝程度高くなるように工夫して。横向きに寝るときは、左側を下にするとよいといわれています。うつ伏せ寝は胃などを圧迫するので避けましょう。

※胃下垂や胃もたれなど、疾患によって対処法が異なる場合があります。迷ったら、かかりつけ医に相談しましょう

お腹を圧迫しない。

腹圧が上がると胃から食道に逆流しやすい状態になります。重たいものを持たない、排便時にいきまないことを心掛けて。またおなかを圧迫する前かがみの姿勢を改善し、きついコルセットやガードルでお腹をしめつけることもやめましょう。

“胸やけ”という症状を自覚された方は多いと思います。「胸がチリチリ焼けるような・・・、」「食べたものが胸の途中で停滞しているような・・・、」「喉に酸っぱいものがこみ上げるような・・・、」このように表現はさまざまかもしれませんが、あの不快な感じは何が原因なのでしょうか・・・?原因はいくつかありますが、その大本は胃液という強力な酸(塩酸)が食道に逆流するからなのです。

 食道と胃のつなぎ目部分は、食道括約筋という筋肉の働きで食べ物が通る時以外は閉じているので、通常は一旦胃の中に入ったものは食道へは逆流しないような仕組みになっています。しかし食道括約筋が緩んだり、腹圧が上昇したり、同時に食道の蠕動運動が正常に働かなくなると、胃液を含んだ胃内容物が食道に逆流します。食道の粘膜は胃とは異なり、酸に対し防御機能がないため、強酸性である胃液に食道粘膜が長時間さらされると炎症が生じ、胸やけ症状を引き起こします。これが胃食道逆流症です。ひどくなると食道粘膜がただれて逆流性食道炎を引き起こしてしまいます。

 以前までは、この胃食道逆流症は脂肪分を多く摂取する欧米人に多いと考えられていましたが、食事の欧米化(肉類は胃液をより多く分泌させます)・体型の肥満化(腹圧の上昇)・高齢化(食道括約筋の緩み・前かがみの姿勢)などにより、最近は日本でもこの症状に悩まされる人がふえてきています。

 症状は、前述の胸焼け・胃もたれ感・呑酸感だけでなく、頑固な咳・しわがれ声・胸痛など気管支や喉もしくは心臓の病気を疑うような症状を訴える方もいらっしゃいます。
 それでは診断のためにどんな検査を受ければいいのでしょう・・・?
薬を内服してその後の経過を観察する方法もありますが、症状が長期間続くようであれば、ぜひ内視鏡検査を受けてください。胃酸逆流に伴う食道粘膜の発赤やただれを認めれば、診断を確定できます。他の病気を見逃さないためにも、検査をお勧めします。
 次に、治療法と日常生活での注意点をお話します。まずは、胃酸の分泌を抑える薬を内服します。これにより大概は症状が速やかに改善しますが、ここに消化管の運動を手助けする薬を追加することもあります。日常生活の注意点としては、まずは腹圧の上昇を避けることです。それには、
1)肥満・便秘の解消。
2)前かがみの姿勢を避ける。
3)腹部を締め付ける服装を避ける。
4)重いものを持ち上げない。
以上のことに注意したうえ、逆流の予防として、
5)食後1~2時間は横にならない。
6)就寝する際は、クッションなどを利用して上半身を高くした姿勢をとるか、あるいは右を下にするような横向きの姿勢をとることお勧めします。
 日常の食生活においては、まずは食べ過ぎないことに注意したうえで、脂肪分の多いもの・甘味類・チョコレート・サツマイモ・みかん類、このほかコーヒー・お茶(緑茶や紅茶)・アルコールなどの嗜好品を控えます。そして禁煙も心掛けましょう。

日常生活から考えられる原因

1食べすぎ飲みすぎ、刺激の強い食べ物やアルコール
暴飲暴食をしたり、消化しにくいものを多く食べると、大量の胃酸が分泌され食道へ逆流して、胸やけが起こることがあります。とくに脂っこいものは消化しにくいといわれています。またアルコールやタバコ、香辛料、果汁、炭酸飲料も胃酸の分泌を促進するので、胸やけの原因になります。

2加齢や肥満による筋力の低下
食道の多くは薄い筋肉でできています。加齢によって筋力が低下すると食道の筋肉もしなやかさを失い、胃酸が逆流しやすくなり、胸やけを起こすことがあります。また肥満になると胃や食道の筋肉がゆるみ、そこに腹圧が加わって胃酸が逆流し、胸やけを引き起こします。

3かがんだり、寝ころぶ姿勢が続く
草むしりや日曜大工などで前かがみの姿勢が続いたり、食後すぐに横になると胸やけを感じることがあります。これは、胃よりも食道が下か水平になり、胃酸が逆流することで胸やけを引き起こすからです。また寝る直前に食事をとると、胃酸の分泌が盛んなときに横になるため胃酸が逆流しやすくなります。

4ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスを受け続けると胃や十二指腸の働きをコントロールしている自律神経が乱れて、胃酸が過剰に分泌されることがあります。多すぎる胃酸が食道に逆流することで、胸やけを引き起こします。

5胃の粘膜を傷つけるピロリ菌
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃の強い酸の中で生息する細菌です。このピロリ菌は胃酸から身を守るために常にアンモニアを出し続けています。ピロリ菌が粘膜を傷つけるメカニズムには多くの説があり、複数のメカニズムが絡んでいると考えられています。一つには、ピロリ菌が出すアンモニアが胃の粘膜を繰り返し傷つけ、慢性胃炎を繰り返し、胸やけの原因になります。また、粘膜が直接胃から分泌される胃酸と消化酵素にさらされ、胃潰瘍に進行していくと考えられています。


予防法

1規則正しく食事をとる
不規則な時間に食事をとることは胃に負担がかかりますから、規則正しい時間に食事をとるようにしましょう。食事の際は、脂っこいものばかりとりすぎないように注意し、腹八分目を心がけましょう。また胃酸を過剰に分泌し、胃の機能を低下させる強いアルコールやタバコはなるべく控えましょう。

2食後に休息をとる
食べ物を消化するためには消化器への多くの血液が必要です。食後すぐに仕事をしたり、外出したり、お風呂に入るなど体を動かしてしまうと、消化に必要な血液が手足に流れてしまいます。食後30分はゆっくりと休む習慣をつけましょう。

3ピロリ菌を除菌する
病院でピロリ菌検査を受けると、ピロリ菌感染の有無がわかります。いくつか検査方法がありますが、吐いた息で検査するなど、比較的どれも簡単なものです。そして、このピロリ菌は病院で処方された薬を服用するだけで痛みもなく除去することができます。除菌をすることにより、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらには胃がんを予防することや、潰瘍の再発を抑える効果も認められています。

1牛乳を飲む、ガムを噛む
胸やけが気になるときは、胃の粘膜を守る働きがある牛乳を飲みましょう。また唾液には胃酸を中和する作用があります。食後にチューインガムを噛んで唾液を分泌することで胸やけを抑えることができます。

2お腹を強く締め付けない
胃酸の食道への逆流を招きやすくする胃の圧迫を避けるために、ベルトや帯、コルセットはゆるめにしましょう。また妊娠中は胃が圧迫されるので、注意が必要です。食事は一度にとらず、何回かに分けてとりましょう。

3就寝時の姿勢を工夫する
横になったときに胸やけが起こりやすい場合は、背中に座布団や薄い布団を敷いて、上半身を20〜30度上向きにしておくと、胃酸の食道への逆流を防ぎやすくなります。

4市販の薬を使う
食欲不振や食べすぎ飲みすぎによる胃痛、胃もたれ、胸やけ、腹部の膨満感などには胃腸薬を服用してみましょう。また、ストレスからくる胃痛、下痢、のどのつかえ感などの胃腸の不具合には、神経性胃炎の効能のある胃腸薬や、最近では症状ごとに選べる新しいタイプの漢方処方の胃腸薬もあります。

一口メモ
胃は消化の要、食べた物は、栄養として体に吸収されやすいように、胃が胃酸とぜん動運動によって柔らかくしています。液状のもので1〜5分、固形物は5〜6時間もかけて柔らかくされ、腸へと送られていきます。その消化に必要な胃酸の量は、1日で約2リットルにもなります。このように、胃は体のために活発に活動していますので、生活習慣に気をつけて、胃に優しい生活を送るように心がけましょう。

胸焼け対策でまず注意したいのは、食生活です。胃酸の分泌を活発にする脂肪分や香辛料は、摂りすぎないようにしましょう。また、食後の姿勢にもご注意を。すぐ横にならず、食道を胃より高い位置に保つ姿勢で休みましょう。それでも胸焼けになったら、牛乳を飲むと効果的。逆流した胃酸を洗い流し、食道の粘膜を保護してくれます。また、食後にガムを噛むのもおすすめ。アルカリ性の唾液が、胃酸を中和して症状を和らげてくれますよ。食欲の秋はすぐそこ。胸を痛めている場合では、ありません。

のような症状でお悩みはございませんか?
  □胸やけがする
  □胸が熱い・つかえる
  □酸っぱいものがこみ上げてくる
  □胸に違和感や不快感がある
  □背中が張る
  □咳が続いている
  □寝起きに口の中が気持ち悪い
  □胃が張っている感じがする
  □みぞおち辺りが痛い
  □頻繁にげっぷが出る

胸やけの原因はストレス?
食べ過ぎ・飲み過ぎ
食べ過ぎ、飲み過ぎをはじめ、また食後すぐに横になる習慣も、胃腸の負担となり胸やけの原因になります。消化の良い食事を心がけ、胃腸を休ませてあげることも大切です。
刺激物、脂肪分の過剰摂取
辛いものや酸味の強い刺激物
肉類や揚げ物といった脂肪分の多いもの
栄養の偏り、摂り過ぎは胃もたれや胸やけを誘発します。日頃からバランスの良い食事を心がけましょう。
胃の圧迫
肥満や妊娠中、便秘などの症状でも、胃が圧迫され胸やけの症状があらわれます。
体重管理や食事量の調整、適度な運動を心がけましょう。
食後の胃は圧力が高いため、食後3時間経過してからの睡眠を心がけましょう。
喫煙
喫煙は、食道と十二指腸をつなぐ括約筋を緩めてしまいます。
胸やけの症状や、痰が出るなど、呼吸器の症状にも関わる場合があるため注意が必要です。
ストレス
ストレスは、胃の働きを低下させるため胸やけだけではなく、潰瘍を引き起こすこともあります。
ストレスを溜め込まないために、睡眠をしっかりとったり、気分転換をしたりしてケアしましょう。

胸やけ、ムカムカ、知っておきたい正しい知識
コロナ禍の自粛生活で、体重が増えた人、お酒の量が増えた人は多いと思いますが、そのなかに「最近、胸やけがひどい」「胃が痛くなることが多くなった」と感じている人はいませんか。よくある症状なので放置しておきがちですが、もしかしたら知らないうちに、逆流性食道炎になっているかもしれません。実は昨今、若い人にもこの病気が増えているようです。
そこで、逆流性食道炎の手術を多数手がけてきた関洋介先生の著書『胸やけ、ムカムカ、吐き気、胃痛、げっぷ……それ全部、逆流性食道炎です。』(アスコム刊)より、症状別の対処法など、知っておきたい「逆流性食道炎」の情報をお伝えします。
逆流性食道炎とは、どのような病気か
テレビ番組などのおかげで「逆流性食道炎」という病名は、よく知られるようになりました。実際、私のクリニックに来る患者さんの大半が「私は逆流性食道炎でしょうか?」「逆流性食道炎がひどいのですが」などと最初に言います。

しかし、少し誤解があります。「逆流性食道炎」は、胸やけ、胃もたれなど胃液の逆流によって起きる病気の「一部」だということです。「逆流」というインパクトのある言葉がマスコミ受けするために、この病名ばかりが有名になってしまいました。まず読者の方には、病名を表す用語を正しく理解していただきたいと思います。

胃液など胃内容物の逆流によって起こるわずらわしい症状のすべてが逆流性食道炎ではありません。このような症状を起こす病気を総称して「胃食道逆流症(GERD=ガード)」といいます。そのうち、食道粘膜が炎症を起こして「びらん」や「潰瘍」があるものを「逆流性食道炎」(食道に炎症が起きている状態)と呼び、「びらん」や「潰瘍」のないものは「非びらん性胃食道逆流症(NERD=ナード)」と呼んで区別しています。

逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症の患者さんの割合は、大体4対6です。つまり、「私は逆流性食道炎では?」と言ってくる患者さんの半分以上は逆流性食道炎ではなく、非びらん性胃食道逆流症ということになります。ですがここでは理解してもらいやすくするため、あえてどちらも「逆流性食道炎」と呼ぶことにします。