日本社会福祉士会の研修会:滞日外国人のソーシャルワーク | NPO理事長日記

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アジアとの交流をメインにする非営利の市民団体アジアンロード(NPO法人)を結成したのは、2000年。この時より、私の本格的なボランティア人生は始まった。2004年には、地元で、くるめ・一歩の会を結成する(NPO法人)。どちらもその理事長として関わっている。

昨日、今日と、日本社会福祉士会の研修会に参加した。

テーマは、「滞日外国人のソーシャルワーク」。


いちおう、私も社会福祉士であり、資格をとった以上、専門職としての磨きをかけるセミナーが開催されているから、ちょっと講習会費用は高かったけれど、参加してみることに。今回で、2回目。前回は、基礎研修だったが、今回は、いわば専門研修だ。


両日とも、遅刻しながらの参加で、全部、吸収できたわけではなかったが、結構、勉強になった。とりわけ、具体的な実務の視点からのSWなので、よかった。参加者名簿をみると、医療関係が多い。いわゆるMSW(医療ソーシャルワーカー)で、医療機関で働くソーシャルワーカーさんたちだ。医療機関で、困っているケースが多いようなんですね。


オーバーステイ(ビザをもっていない、あるいは切れている)で、保険も入っていない患者さんが来所した際に、どう対応すべきか、しかも、ダンナからの暴力(DV)を受けているようで、子どもにも影響が出ているといったテーマで、検討する。医療機関はボランティアではないから、医療的措置をしつつも、費用をどこから出すか。使える制度や問い合わせる機関を探して、連絡する。それが、医療ソーシャルワーカーの仕事。


生活扶助、医療扶助などを行う生活保護制度は、セーフティネットといわれ、職に就けず、収入もなく、生活が困窮した人びとに、社会が保障するものだが、これに、国籍要件があり、基本的には、外国人には適用されないんですね。ただし、「保護の準用」というのがあって、いつくかの条件をクリアーすれば、その適用を受けられる。同じ人間だから、困っている人がいるのだから、その人びとの支援を行おう、というもの。ギリギリのところでの、運用を求めてSWの動きがあることを知り、励まされた。


在留資格や、ビザ、再入国許可、外国人登録などの基本的なことについても整理ができ、また資料も得ることができた。


修士論文執筆に、忙しいはずなのに、何してるの? とも、もう一つの自分の声が聞こえるが、まぁまぁ……。