当時はホームスティ先の家族に、
部屋を覗かれ、持ち物を見られ
苛立ちと怒りしかなかったが、
今振り返ると、それも仕方のないこと
だったよなと思う。
その頃、私はハットンの町で唯一の
日本人だった。どこを歩いていても
注目を浴び、話しかけられ
珍しがられた。
おそらく、ホームスティ先のタミル人
家族が日本人と会ったのは、
私が初めてだったと思う。
そんな日本人が日本から持って
来た物を見てみたいという
好奇心を抑えられなかったのだろう。
ハットン生活も後半戦になると、
私も家族もお互いに慣れてきて、
「ミッキーの部屋にあった
シッダレーパ(スリランカ製
アーユルヴェーダ塗薬)借りたよ」
と、堂々と私の部屋に入り、
私の私物を使われるようになった。
私「この前のシッダレーパ、まだ返して
もらってないんだけど、まだ、ある?」
奥さん「あ、………あれ、使っちゃって…
あ、でも、私じゃないよ、えと、えと、
姑が使っちゃったのよ」
こんなやりとりしていた、
ハットンでの日々が、
今では愛おしく感じられる。
部屋に鍵がかけられるようになり、
私のハットンでのホームスティライフ
に平和が訪れた。
時間がある時は子どもたちと
戯れたり、奥さんの家事を
手伝ったり。
ある日、夕飯の支度を
一緒にしていたら奥さんが、
「ミッキー、食器棚の奥にある
大きめのお皿とってくれる?」
と、頼まれた。
私は奥さんに言われた通り、
普段あまり触らない食器棚の
奥を奥をゴソゴソ………
あれ、重なった銀のお皿の奥に、
何かあるぞ!?
と、よく見たら、
な、な、なんと、
私が日本から持ってきた
生理用ナプキンだった😱😱
私は、見なかったフリをして、
奥さんに頼まれた
食器を取り出し、何もなかった
かのように振る舞っていたが、
かなり動揺していた。
キミも私の部屋に
入って、私の荷物をチェックして
いたのかっ😤😤😤