布川さんからの反論④ | 足尾鉱毒事件自由討論会
2005-06-07 00:32:26

布川さんからの反論④

テーマ:読者からの批判
布川了さんの手紙には、また次のようなことが書いてありました。
 
世には皇国史観・唯物史観とか、さては司馬史観などといわれるものがある。お前は何だときかれれば、わたしは「事実史観」ですと答える。何よりも事実を知ること、その点では砂川さんからも学ぶことがあろうし、意見も交わしたいと思った。ところが「話し合いの必要はない」と拒否された。
だが、確かに鉱毒事件を田中正造の創作劇と断定しているとすれば、そして「自分はあくまで正しいと思っていらっしゃるようなので」と私のことを決めているようなので、とても困難な事だと知らされて残念でならない。
しかし、私の尊敬する田中正造の研究者からは、「このような本は、そのうち自然に淘汰されていくのではないでしょうか。事実認識の誤りもたくさんあります。それを指摘せざるを得ない布川さんのお気持ちもわかりますが、こんな人を相手に貴重な時間を浪費するのは無駄ではないかとさえ思います。騒げば騒ぐほど相手の思う壺ではないかと心配しています」と忠告があった。
とにかく、正誤表は読者のためにつけてもらいたい。
 
私は「正誤表などつける必要はありません」という返事を出しました。
AD

ashio-jikenさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントする]

1  人は無意識にでも歴史観に拘束されている

「事実史観」とはなんだろう。皇国史観も唯物史観もみな、それが事実と思っているはずで、何らかわりがない。この手の主張をする方が多いのだが、歴史を研究した者からすると、あきれてしまう。おそらく、E.H.カーの『歴史とは何か』あたりを読んでも理解できないだろう。人は、できるだけ歴史観に拘束されるべきではない。もちろん、足尾事件も同様である。