今日は午後から西宮市医師会の定時総会が開催されました。
理事の私は当然出席しなくてはなりません。
実は理事になるまで、私はこの定時総会に出席したことはありませんでした。
いつも委任状に○をつけたハガキを出すだけでした。
でもこの3年は毎回出席しています。
そしてあらかじめ準備された席に会員の皆さんの方を向いて座ります。
みなさんに見られているかと思うと結構緊張します。
今日も居眠りすることなく、しっかりと議事の内容を聞いていました。
総会の後には講演会があります。
演題は大体2つ、ひとつは1年間市の医師会雑誌に掲載された発表の中で一番優秀な論文についてその著者に発表していただきます。
今年は県立西宮病院産婦人科の尹先生の「異所性妊娠」についての発表でした。
受精卵は本来子宮に着床し、そこで育っていきます。
しかしなんらかの理由で子宮以外のところに着床してしまうのが「異所性妊娠」です。
当然妊娠は継続できません。
それどころか、経過中に腹腔内出血を起こしてしまいます。
だから場合によっては緊急手術が必要になります。
その「異所性妊娠」について詳しく丁寧に講演してくださいました。
産婦人科のついては素人の私でもとてもよくわかる内容でした。
昔医学生の頃に産婦人科の教授から「女性を見たら妊娠と思え」と言われたことがあります。
今日の尹先生も「女性の腹痛は異所性妊娠の可能性があるので、妊娠反応を必ず調べてください」とおっしゃっていました。
そしてもう一つは特別講演です。
これはその時々で内容は変わります。
そして今回は、なんと日本医師会長の松本吉郎先生の講演でした。
それもオンラインではなく、直々に西宮までお越しになっての講演です。
これはなかなかのことです。
今の日本医師会の活動について詳しくお話ししてくださいました。
日本医師会会長と言うと、なんとなく偉そうなイメージがありませんか?
私もそう思っていましたが、松本会長は全然そんなことがなくとてもフランクな印象でした。
そして日本医師会長の要職にありながら、今でも毎日朝6時から診療をされているとおっしゃっていました。
すごいです。
埼玉県の大宮市で6時から診療をされて、それがひと段落してから東京まで行って医師会の仕事をされるなんて信じられません。
世間では医師会は「医者の利益団体」と思われている節があって、実際コロナ禍においても結構医師会バッシングがなされました。
でも実際はそんなことはありません。
東日本大震災や今回の能登半島地震でも、いち早く医療チームを立ち上げて現地での救援活動を行いました。
また乳幼児健診や学校健診、それに老人健診なども医師会の業務として、地域の健康維持に努めています。
そんな地道な活動も行っているのにそのあたりはあまり評価されていないことは、私もどうかなと思います。
定時総会を無事に終え、その後の懇親会も終わって、先ほど家に帰ってきました。
本当は幹部だけの懇親会がまだあったのですが、今日はやらなくてはならない仕事が残っていたのでそれには出席しませんでした。
本当はそんな会で飛び交う情報が役に立つんですけどね。
この後その仕事をやっつけます。