前回のつづきです。
京都滞在2日目の午前中、『石清水八幡宮』のあとに訪れたのが、宇治の『平等院』。
平等院鳳凰堂
手前の枯れ木は桜? 花が咲いてなくてもちょっといい感じでしたのでこれを今日の1枚目に
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
以前にも書いたことがありますが、私、京都の南方面はほとんど手付かずで。
ですが今回『石清水八幡宮』に来る機会があったので、京阪沿線沿いということで宇治の『平等院』も訪れてみました。
宇治橋西詰のこの鳥居からが『平等院』の表参道 右があがた通り
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
宇治橋と紫式部像
表参道 老舗の茶舗とかお蕎麦屋さん、菓子店等よさげな店が並んでました
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
私、昔修学旅行でここには来た事あるはずなんですが、全然覚えてない・・・。
その時は観光バスだったでしょうから、以後具体的にどういう交通手段で訪れるのがいいのか?って考えたこともなく。
この角度が個人的にいちばん好きかも
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
標準域で斜めから
中望遠で
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
それはそうと以前にも言及したことのあるアニメ『響け!ユーフォニアム』。
この舞台が宇治ということで、京アニの過去作と同様に舞台になっている街がすごくリアルに描写されており。
アニメの中では『宇治橋』とか『京阪宇治駅』が頻出で、あとは『あがた祭り』とか京阪沿線駅とかも描写されているので、なんとなく行ったことがあるような気にもなってくるのが・・・。
鳳凰堂を正面から
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
縦位置で
中望遠で 本尊の阿弥陀如来も
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
で、今年になって大河ドラマ『光る君へ』がはじまり、『響け!ユーフォニアム』の3期も4月から始まるということで。
とどめが『源氏物語ミュージアム』。
これはですね、複数のブロガーさんが来訪記を書かれており、それらを読んでいるうちに私もだんだん行きたくなってきて・・・。
中望遠で
国宝 阿弥陀如来坐像 南無阿弥陀仏・・・
中望遠で斜めから
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
GoogleMapで宇治橋付近を調べているうちに、ようやくあることに気づいて・・・。
ええ?『平等院』って京阪宇治駅のすぐそばじゃん・・・😳
なんと言いますか、こんなことも今まで知らないなんて、学生時代を京都で過ごしていたとは思えぬ間抜けぶりに我ながら呆れるばかりで・・・(´・ω・`)
標準域で 枯れ木を入れて
池を入れて縦位置
標準域で正面から
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
で、『平等院』の正確な場所がわかったとたん、それならまずはここが最優先みたいな感じになりまして・・・。
まあ歴史的に言っても、まさに『源氏物語』と大きな関わりのある場所ですからね。
まずは嵯峨野にある『清凉寺』のある地とともに、この『平等院』のある場所には、光源氏の最有力モデルである源融の別荘があったという話。
斜め左から
池の端から
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
ここからの位置もけっこう気に入ったかも
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
嵯峨野の別荘は明石の姫君との関わりで出てきますし、また源氏自身の出家後の隠棲地でもあり。
一方で宇治はまさに『宇治十帖』の舞台でもありかつ『平等院』自体が、後年紫式部のパトロンとなった藤原道長の別荘にもなっていますからね。
これも好き
これぐらいの角度が一番いいかも
Nikon Zfc NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
南翼廊をメインに
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
で、当初は『平等院』と同時に『源氏物語ミュージアム』も訪れる予定だったんですが。
京阪沿線ということで『石清水八幡宮』と『平等院』を訪れたあとは、ふたたび京阪電車を利用して『出町柳駅』に戻り、叡電に乗り換え『一乗寺』まで行く、という予定も組み込んだこともあって・・・。
時間的に『源氏物語ミュージアム』は断念しました💦
裏手から 樹々の枝越しに
これも南翼廊
尾廊 北翼、南翼、尾ということで鳳凰の姿に擬えているんですね
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
で、この平等院鳳凰堂。
栄華を極めた藤原道長とその息子頼通が、極楽浄土をこの世に再現しようとして建立したという話。
その道長がいよいよ権力者の座を掴もうとしているあたりの話らしいですね、大河ドラマ。
らしい、というのは実は私このところ『光る君へ』を見てないので💦
一周してきて再び北翼廊
尾廊から北翼廊を見やって
鳳凰堂の西側にある平等院塔頭の浄土院
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
で、『光る君へ』の主人公紫式部と清少納言はよくライバル視されて語られることが多いですよね。
まあ、実際には同じ時期に宮中で働いていたことはなかったらしいのですが。
私はどちらかというと清少納言の方が好き?
というか清少納言が仕えていた一条天皇の中宮定子(ていし)って、本当にかわいそうな最期を迎えるんですよね・・・。
これは説明すると長くなるのでかなり端折りますが、その中宮定子。
父(道隆)の死や兄弟たちの失脚で権力者の座が叔父の道長に移るんですけど、それに伴い道長は一条帝に娘の彰子を嫁がせ、結果後ろ盾のない定子の立場が危うくなってくる・・・。
これも平等院塔頭の最勝院本堂である不動堂
左に源頼政墓所、右が地蔵堂
最勝院庫裡
Nikon Zf NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
同時に周囲の人間の中には、新しい権力者である道長に気を遣って定子のサロンを遠慮するような者も出てきて。
その中で清少納言は以前と変わりなく定子に忠誠を尽くし・・・。
定子が若くして亡くなったのちも、晩年は定子が葬られた鳥辺野近くで彼女を見守るように過ごしていたという話。
その清少納言の『枕草子』は定子が不運に見舞われたころに書き始められた、ということです。
にも拘らずその内容というのが現実にあった辛く悲しい描写はなく、華やかで光り輝く定子のサロン、そしてどんなときも明るく人を思いやる定子の姿・・・。
清少納言はとにかく主君である定子を盛り立てたかったんですね。
定子様はこんなにも優しく聡明で素晴らしいお方でしたよ、と世の人に知ってもらいたがために・・・。
これは私見ですが『枕草子』ってけっこう悪口みたいな部分もあるんですけど、あれもたぶん辛い境遇の定子を励まし笑わせるなりしようとして、おもしろおかしく書いたんじゃないかと思うんですよね・・・。
定子と清少納言の関係、一条天皇と定子と藤原行成、紫式部と清少納言の関係みたいな話は長くなるので細かく書くことはないと思いますが、また折に触れて言及できたら、と考えています。