私は母親の顔を知りません 3歳の頃には既にいませんでした いくつかエピソードを覚えいる程度です


私達は父親に育てられました

昔かたぎの考えを持つ人で、まるで戦時中の軍隊のような環境で育ちました 毎日お酒を呑む父の偏った考えの元 その考えにそぐわないと 罵倒され、殴られるのは日常茶飯事でした 私達は怒られないように、ひたすら従うしかありませんでした 日々恐怖に縛られた理不尽な世界が当時の私の全てでした

幼少期シリーズ↓


母が急にいなくなり私はとても混乱していました ある日(保育園年長さんの時でした)私達は家の奥の部屋に呼び出され、壁際に立つように言われました

また何か起こるショボーンガーン 

そう思いながら私は恐る恐る指示に従いました すると父は

「お母さんのことが嫌い

自分達は捨てられた」と言え! と私達に怒鳴り散らしました 

私は意味がわからなくて 

母がいなくなった事も、まだよく理解していなかったし、なんだかんだ言っても、父も母も好きだったから (子供ってどんなことあっても両親が好きなんですよね)


私は言いたくなくて、ずっと黙って立ち尽くしていました ですが兄と弟はあっさりと言い放って部屋から逃げ出しました

そして私だけが取り残されました 

言いたくない

父は怖い

兄達はいない

どうしていいのかわからない

ただ、嘘だけはつきたくなかった

うまく立ち回れなくても、嘘をついて自分の心を裏切ることだけはしたくなかった あの歳で、どうして、あんなに頑なだったのかも今思えば不思議です でも私は、その時の感情の揺れをとてもリアルに覚えています(そして今でも変わらず私は嘘をつくのが苦手です)

小一時間ほど経った頃たったから、どんどん父の形相が険しくなっていきます

コレ以上黙ってるとヤバい 

本能が察しました 

重苦しい狂気に満ちた空間で 

言いたくなくても言わなければいけない………

「お母さんなんて大嫌いです 私達は捨てられました」

涙が溢れて止まりませんでした


――私の中の何かが壊れた気がしました

嘘をついてしまった

自分への失望


自分の気持ちにだけは、嘘をつきたくなかった
だけど
生きるために気持ちを切り離すしかなかった
自分の心を守ったのか、
傷つけたのか……

この出来事は、今もなお、私の心の奥深くに大きな傷として残っています
でも、それが私の過去であり、変えられない事実です

次回は、その過去を抱えながらも
少しずつ自分の中で何かが変わっていく様子をお話ししますね
続きも読んでいただけたら嬉しいですニコニコ


カバー画像:minaponz(イラストAC)