上意下達とは、いわゆるトップダウンのことです。
上位者の命令や以降を下に間違いなく伝えて徹底することを指します。
ちなみにこの言葉、どのように読んでいるでしょうか?
1.じょういげだつ
2.じょういかたつ
どちらの読み方で覚えていましたか?
正解は「2」です。
今まで「げだつ」と読んでいた人もいるのではないでしょうか。
そもそも「下達」には「げだつ」という読み方も存在します。
ただし、「上意下達」という形で使う場合には「じょういげだつ」と読むことはありません。
「じょういかたつ」以外の読み方は存在しないのです。
では、なぜ「じょういげだつ」と読む人少なくないのでしょうか。
おそらく、「上」「下」の組み合わせは「じょうげ」と読むイメージが強いため、「じょうい」の次には「げ〇〇」が来るほうがしっくりくると感じるのでしょう。
「どうして『じょう』と『か』の組み合わせなの?不自然じゃない?」と感じる人もいるでしょう。
実は、「じょう」と「か」で対になっている言葉はわりと多くあります。
たとえば「上院」の反対は「下院」ですが、読み方は「じょういん」と「かいん」です。
「げいん」とは読みません。
同様に、「上等」「下等」や「上流」「下流」のように、「じょう」「か」で対をなす言葉は決してめずらしくないのです。
ちなみに、上意下達の対義語は「下意上達」です。
この場合も「かいじょうたつ」と読み、「か」「じょう」の組み合わせになります。
「げい」とは読まないのですね。
意味についても「上意下達」を誤って使っているケースがありますので注意が必要です。
冒頭で述べたように、上意下達は「上の人の意向を間違いなく伝えること」という意味で使われます。
「上の立場の人の言いなりになること」や「下の立場の人が自分の頭で考えようとしないこと」ではありません。
意味と読み方をセットで覚えておきましょう。