大人になり歳を追うごとに
私は普通の人間とどこか違うと感じ始める。
友達や同僚と家族の話になるとその違和感をたびたび感じた。
大学で出会ったある友達との会話の中では
とにかく私の自己肯定感の低さが際立っていることに気づいた。
私は物事を考えるとき常にネガティブで、なぜか最悪の事態まで想像している。
明るい未来がなぜか描けない。
10年後の未来とかじゃなく、1分先の未来さえもプラスにとらえられない。
友達は「ポジティブにいこうよ!」「大丈夫!」といつも私を励ましてくれた。
だからその子と一緒にいるときは私の心も強くなっている気がした。
よく私のようなネガティブさんに付き合ってくれたなあって
本当に感謝しかない。今も親友と呼べる間柄。
また、別の場面で友達や同僚と家族の話になったときには
私が「あたしお父さんと仲悪くて、会話一切しないんだよね」
というと、
大概
「うちもお父さんとほとんど会話ないよ」と返されて、
ちょっと安心するけど
よく聞くと、挨拶とか、連絡レベルの会話は普通にしている。
それは、私にとっては普通に会話しているに等しい。
私は「おはよう」も「いってらっしゃい」「おかえり」も
それすらも言えなかった。会話以前の状態。
父親に対しての話し方がわからない。
思考停止。肩首がカチカチにこわばる。
質問が浮かんでも、一切聞くことはできないから
質問などなかったことにする。
本当はお父さんにたくさん甘えたかったのに。
かっこいいなって思ってたのに。
教えてほしことがたくさんあったのに。
だっこされた記憶すらない。
一方的に責められ、怒鳴られ。
私のこころの半分は母の愛で守られているが
もう半分は殺されたに等しい。
一生消えない傷。
たった一人からの精神的虐待のせいで
私はあらゆる人に対して対人恐怖を持つようになってしまった。
回復までの道のりは長い。