こんにちは。アセント学習塾の山田です。
先日のブログ記事「2026年春の大阪府公立高校入試の日程変更!?」
でもありましたとおり、今春の大阪府公立高校入試は
志願者数が定員を下回る、いわゆる定員割れの高校が続出する結果となりました。
やはり私立高校授業料無償化の影響は大きいと思います。
大阪府の公立高校入試では定員割れが発生すると基本的に志願者は全員合格となり、
定員を満たすための二次募集の入試が3月下旬に行われます。
今年のリストは
<令和6年3月19日>令和6年度二次入学者選抜実施校及び募集人員(確定)について
昨年は
<令和5年3月22日>令和5年度二次入学者選抜実施校及び募集人員(確定)について
でしたので、開いて確認するとやはり数に大きな違いがあることがわかります。
ただ今年のリストを見ていて気になったことは、定員割れになっている学校の偏差値帯です。
五ツ木模試の偏差値を参考に私が調べた感じでは、普通科において
偏差値60以上の学校が1校、
偏差値50以上60未満の学校が3校、
偏差値40以上50未満の学校が12校、
偏差値30以上40未満の学校が14校、
となっており、偏差値が50以上の高校は定員割れをほとんど起こしていません。
このことから類推するに、公立不人気の原因は
私立は2月中旬、公立は3月下旬に合格発表がある時間差で
「より早く進路決定をして安心したい」という生徒保護者の心理もあるでしょうが、
「公立の低偏差値帯の学校は荒れているかもしれない」という
想像による敬遠によるものが大きいのでは、と思います。
つまり、大阪府教育委員会が入試日程や制度の改革をしたとしても効果は限定的で、
校風の改革、進路指導、生徒指導、またその活動内容の情報発信に
各学校や教育委員会は力を入れるべきなのだと思います。
また大阪の場合、公立高校入試において内申点は総合得点のおよそ3割から5割を占め、
さらに内申点のカウントは中学1年生から始まります。
先ほどの偏差値帯で言うと
偏差値40以上50未満の学校ならば9教科平均の5段階評定は3.27~3.93、
偏差値30以上40未満の学校ならば9教科平均の5段階評定は2.37~3.12、
というところが合格の目安となっています。
偏差値40の学校でもオール3は欲しい、ということです。
受験生心理とすれば、
「中1中2の通知表があまり高くないので公立は無理、私立専願にしよう」となるでしょう。
このあたりは、「公立に行くにしても私立に行くにしても中1からの学校の勉強が大事!」
と、常日頃から伝えていく必要があります。
沖縄県の不登校YouTuberの受験生さんのお父さまが
「内申点は多様性の社会情勢にそぐわない」という旨の発言をされて話題になっていました。
確かにその側面もありますが、
近年の大学入試は一般学力入試と推薦型入試が同じくらいの募集人数になっています。
また就職活動においてもいわゆるガクチカ、「学生時代に力を入れたこと」は
面接での定番の質問になっています。
つまり一発勝負のペーパーテストで測れない部分の人の目による評価、内申点的な物は、
中学時代以降、高校入試でも大学入試でも就職活動でも、
次のステップに進むための関門として存在するということです。
大阪の入試制度は変わるそうですが、内申点へのテコ入れは
かなり前から告知しておかないと不公平感が生じますので、急激には変わらないでしょう。
先ほども書きました通り、中1から内申点のカウントは始まります。
かといって中2までサボったからと言って逆転が絶対無理というわけでもありません。
勉強において待って得することはあまりありません。
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