こんにちは。アセント学習塾の山田です。
現在中2生は電流の単元を教えています。
新学習指導要領で教科書の構成が変わって、最初に習うのが
静電気や電流と電子の動き、放電、陰極線などです。
中学生には「電流の正体は電子の動きによるもので、電流の向きと電子の動きは逆向き」
とだけ簡単に説明しています。
「昔の人が電子の動きを発見する前に電流の向きを決めてしまったから、
今さら変えられへんねん」とも言っています。
でもWikipediaで「電流」と調べてみると
電流(でんりゅう、英: electric current)は電荷の流れである。またそれを表す物理量も電流という。
電流の担い手となるキャリアには電子・イオン・正孔などがあり、電流は電子の流れによるものとは限らない。身近な反例として、人体はナトリウムイオンやカリウムイオンなどをキャリアとした導体である(活動電位)し、氷は水素イオンや水酸化物イオンをキャリアとして双方向の電流を流す半導体である。
仮に電流の流れる向きを「電子の流れる向き」と定義してしまうと、人体や氷を流れる電流は「向きを持たない」ことになってしまうので、電流の流れる向きはキャリアと独立に定めなければならない。歴史上の経緯からそれは正電荷の流れる向きとされているので、キャリアが電子である場合には電流と電子の流れる向きは一致しないが、これは何ら矛盾した状況ではない。
……お、おう。
なんか、怒られた感があります。
まぁ、あくまでも高校入試のための中学生レベルの知識、ということで
「電流の向きと電子の動きは逆」と覚えてしまいましょう。
あとは、理科を教えていて思う「昔の人が決めたこと」には、N極とS極があります。
ご存知の通り、磁石のN極は北を指します。
NはNorth(ノース)で、SはSouth(サウス)から来ています。
でも、地球を大きな磁石と考えると、
北極(ノースポール)付近にある北地極はS極で、
南極(サウスポール)付近がN極になります。
もう! 安易にNとかSとか名付けるから!
しかも地球の磁気は過去360万年の間に11回は逆転しているそうで、
そうなるともっとややこしい。
地球の歴史で見てみると360万年はもう人類が猿人として誕生しているくらい最近です。
頻繁に地磁気逆転しすぎです。
ほかにもお風呂でYouTubeを見ていて「昔の人が決めたこと」としてこんな動画がありました。
10本指の人類が、12進数より不便な10進数を使っているのはもう仕方がないとして、
「永遠の17才」で前に書いた物理学の単位の定義変更のように、国際会議を開いて
円周率の利用の定義をπからτに変えることはできないものなんでしょうかね。
やっぱり地動説レベルの相当な混乱が起きるからダメなんでしょうか。
そういえば来年度から高校でも新学習指導要領になって理系数学では数学Cが復活します。
こんな風に単元の配置転換がコロコロあると、教えるほうはちょっとめんどくさい。
学ぶほうも過去問が上手に活用できなくて面倒くさい。
変えるべきものと変えないほうが良いもの、線引きが難しいですね。