皆さま、こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。
かつて、「まいっか」と歌ったラップがありました。正確に思い出せないので調べてみると、「EAST END×YURI」の『MAICCA(まいっか)』でした。発売は1995年。もっとも音楽を聞いていた時期で、記憶に残っているのかもしれません。
仕事のうえでは、もちろん、反面教師にしています。時に「まいっか」と言いたくなる。相続税の申告書が出来上がった。最後にチェックリストを確認すると、必要な書類が漏れている。「まいっか、なくてもなんとかなるか」と思いたくなります。
法人税の申告書を整え、前期比較資料も作成して顧問先への説明も完了。最終チェックの段階で、消費税の課税区分が1つだけ違うことが判明した。税額影響100円。どう考えても「まいっか」と流したくなる場面でしょう。
最近、「まいっか」という言葉が頭に浮かんだとき、即座に自問するようにしています。「今自分ができる100%をしているか?」と。
資料が漏れているなら、補足すればいいのではないか。相手に手間はかけてしまうけれど、資料不足で起きる可能性のある問題を考えれば、段取りの悪さを謝ったうえでお願いするしかありません。
消費税は微妙な判断ですが、100円を許容したら500円はどうなのか、1,000円はどうか。いや、これはケースバイケースです。でも、少なくとも、自問自答するために立ち止まる必要はあるでしょう。
監査法人を退職して税理士として独立したとき、もっとも強烈に感じたのが、1つの判断が常にお金に影響するということでした。監査法人が行なう監査では、実査という手続で現金を数えることはあったものの、何かの判断が相手企業のお金に影響するという場面はありません。
ところが、税理士が行なう税務判断は、1つ間違えると追加の納税が発生したり、加算税といったペナルティが課されたり、常に相手のお金に影響を与えてしまいます。であるなら、「まいっか」という判断はあり得ないだろう。結果オーライでも全部オーライでもない。そのための呪文が「今自分ができる100%をしているか?」です。
ただ、日常生活では「まいっか」は有効でしょう。こだわり、プライド、被害者意識。この3つを持つと疲れてしまうという精神科医の話を聞いて、どれも持ったことがないのでよかったと安心したものです。何が起きても、今が出発点。きのうや他人と比べない1日を積み重ねていきたいと考えています。
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