【閃き】決断の背景 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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皆さま、こんにちは。
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 何かを決断するとき、その決断に至る「背景」が必ずあるのだと思います。

 大阪から京都に事務所を移して1年が経ちました。昨年の1月4日に京都の事務所の鍵を受け取り、何もない事務所に入ったとき、ここで新しい仕事を始めるのだと気持ちを新たにしたことを覚えています。

 その後、大阪の整理と引っ越しと。大阪の事務所を引き払ったのが昨年3月2日でした。まる1年、郵便の転送もなくなり、いよいよ「京都の人」になったという思いを強くしています。

 京都に事務所を移した背景は何度か書いていますので繰り返さないとして。たかだか1人の事務所(仕事場)を大阪から京都に移すだけでも、それなりの理由や背景や物語がありました。ということは、たとえば転職するとか、独立するとか、退職するとか、新しく事業を立ち上げるとか、車を買うとか、家を買うとか売るとか……。大小にかかわらず、何らかの決断には何らかの物語が伴っているということでしょう。

 先日、とある方と話をしている際に、先祖代々守ってきた不動産を売ろうと思う、という話になりました。これまで何度かお会いして話をしたことがある方です。その度に、土地をいかに大事にしているかという話を繰り返されていた。だからこそ、「売る」という決断は断腸の思いだったのではないかと想像します。

 ご自身も高齢化してきて、売ったほうがいいのではないか。いやいや、先祖代々守ってきたものを、自分の代で絶やすわけにはいかない。その間で、何度自問自答を繰り返し、思い悩んでこられたのだろうかと。

 ふと、聞いてみました。先祖代々の「先祖」の思い出を。そうしたら、その方にとって祖父にあたる方との懐かしい話を嬉しそうに語ってくれました。そうか。「先祖代々の土地」と何度も語っておられたのは、頭で考えてのことではなく、身体の中に芯として残っているご自身の経験に基づくものなのだ。

 写真家の星野道夫さん(1952-96)は、何人かの日本の子どもたちをアラスカの氷河に連れて行ったときのことを綴ったエッセイでこう書きました。「子どもの頃に見た風景がずっと心の中に残ることがある。いつか大人になり、さまざまな人生の岐路に立った時、人の言葉ではなく、いつか見た風景に励まされたり勇気を与えられたりすることがきっとあるような気がする」(『旅をする木』文春文庫、P.118)。

 京都の事務所からは大文字山、比叡山、蓬莱山など、京都や滋賀の山並みが見渡せます。母の故郷である長野の山々に登るようになった時期と重なるのは、単なる偶然とは思えなくなってきました。




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