【対話】税理士は天職か | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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皆さま、こんにちは。
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 先日、創業1788年という老舗の料理屋さんで食事をいただく機会がありました。単純計算で230年超、その歴史を紡いできたということ。毎日毎日のれんを出し、痛んでくる建物に手を加えながら、足を運んでくれるお客さんに分け隔てなく接してきた。その毎日の積み重ねが230年と考えると、気が遠くなるような営みに頭が下がります。

 そのお店で料理をいただきながら、同業者と、税理士という仕事は天職だったのか、という話をしていました。少し迷う。もちろん、まだ現役で、そうである以上、日々は常に途上です。これまでは天職だったかもしれなくても、これからも天職であり続けるかどうかは分かりません。

 そもそも天職とは何か。よく言われることは、天職は英語で“calling”。つまり、向こうから呼ばれるものであって、こちらから追い求めていくものではないということ。同業者と話していたのは、それぞれ背景や流れがあって「今ここ」にいるのであって、生まれ変わったらまた税理士なり会計士なりになるのかと言われれば分からないね、ということでした。

 先日の研修の最後に、こんな「問答」を示しました。すべてこれまで実際に受けた質問で、20年前だったらこう答えていた回答と、ここ数年間で実際に答えた内容と、2つの回答を示しています。

《問答》Q:相続税を減らすためにマンションを建てたい。
    A:現金を不動産化すると相続税節税になります。
    A:そんな荷物を子どもにも背負わせるのですか。

    Q:フランチャイズで塾を経営してみたいと思う。
    A:利益率やキャッシュフローを分析してみます。
    A:これまで教育の話なんてしたことないですね。

    Q:経営者同士の会合費用は交際費で問題ないか。
    A:何らか事業に関連していれば問題ありません。
    A:外で遊んでないで会社来て仕事してください。

    Q:社保節約のため事前確定届出給与を考えたい。
    A:他の会社でも実行されているので大丈夫です。
    A:不自然。王道を歩まないとかっこ悪いですよ。

 冒頭の料理屋さんは、江戸、明治、大正、昭和、平成、令和、という時代を生き延びてきたということ。人間が人間である以上、食べることを止めることはできません。いや、正確に言えば、食べるために(食べるという口実のもと)人が集まることを止めることはできないのでしょう。

 コロナ禍を経て、人が集まることの価値はむしろ高まっているのではないか。そのために、自分なりのものの見方と、それを言いきってしまえる間柄と、お互いに聞く耳を向け合える関係と。そんな天職を全うできれば、これ以上、嬉しいことはありません。




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