皆様、お久しぶりです。

やまぎです。


気がつけば4月以来の更新!

なんだかんだで慌ただしい新生活が始まり、新しい漫画も思うように読み進められずにいました(^ω^;)

元々なかった文章力がさらに鈍っているため、見苦しい点もあるかと思われますが、温かい目で見て頂けると幸いです(頑張ります!)。




さて、今回語らせて頂く作品はこちら。


此元 和津也先生の『セトウツミ』!!

(この作品、手塚治虫賞も受賞したすごい漫画なのです。(wiki調べ)

これまでに何度か実写化されていましたね!(*^^*)
実写はまだ視聴できていないのですが、菅田将暉さんが主演されていると聞き、非常に気になっている所です。
近々観てみようかと思案中( ˙▽˙ ).。oO




さてさて、まずはこのセトウツミ、どんな作品かを簡潔に紹介させて頂きますね。


率直な性格から反感を買ってしまい不良の先輩に脅され、才能がありながらもサッカー部を辞めさせられた高校二年生、瀬戸 小吉。


学歴優秀な大学生の姉と、子供の学歴や才能に執着する両親をもつ高校二年生、内海 想。

部活を辞めて放課後 暇な時間ができた瀬戸と、塾が始まる時間まで、1時間30分間の暇つぶしをしたい内海。

そんな2人が下校途中の川に集合し、他愛のないトークを繰り広げる、日常系(?)漫才漫画、

それがセトウツミなのです。



この作品、何が面白いかってそれは、
ジワジワくる比喩表現、
漫才師めいた弾丸トーク、
クセになるテンポ…

とにかくセンスがキラキラ光りまくり!!!
2人の掛け合いが本当に面白くて、ページを捲る手が止まらんのですよ。

ちなみに、私がセトウツミを初めて知ったきっかけは漫画アプリの無料試し読みからなのですが…
その感想コメント欄に、

「作者さんは芸人の方だそうです」

と、書いてあったのですよね。

ネットで調べたところ、此元先生が芸人だという情報は見つからなかったのですが…(見落としてるだけかも?)

私はそのコメントを見て真っ先に、

「あ〜そうか、芸人だからこんな面白いトークを漫画で描けるのか〜!」

という感想が出ました。純粋に信じちゃいましたもの(というか納得しました)。
それくらい違和感なく面白く、文字通り笑い転げながら読みましたね!!

これまで私はギャグ漫画を読んでこなかったのですが、
セトウツミのおかげでギャグ漫画というジャンルが好きになりました(*^^*)(これは確実に言えますね!)

そして話は戻りますが、セトウツミの魅力は トークの面白さだけではありません。

瀬戸の両親は経済面や家庭の問題で離婚寸前の状態、内海は幼い頃から両親に冷遇(誕生日に何もしてもらえない、食事を用意されない、対して姉は厚遇etc)されている等、
実はかなりのものを背負っているのです。

内海が同級生の田中くんに放ったこの台詞が印象的です。

人それぞれ、悩みは問題は抱えているものですよね。
逆に、悩みや問題がない人などいないでしょう…

その悩みを相談すること、言葉に出して他人に話すことは なかなか出来ることではありません。
だから皆、自分一人で抱え込みがちです。

しかし瀬戸と内海は、2人の会話の中で、互いにズバズバと親の離婚話や家での冷遇の話を語り合うのです。
普通なら「あ、そうなんだ…ごめんね変なこと言って」と謝ったりするところを、この2人は
「お前の母ちゃん〜やもんな」「爺ちゃんまた徘徊しとるん?」「お前の家庭のネグレクト臭なんやねん」と、回避せずストレートにぶつけ合うのです。
これができる時間は、2人にとってかけがえのない大事な時間、一期一会の青春なのだと思います。

そしてこのセトウツミ、会話の中に 本当に自然に伏線が張られているのですよね。

最終回までの伏線がとんでもなくて、
「あ〜ここに繋がるのか…」
と、ギャグがシリアスに繋がる事も多く、
しんみりしたり笑ったりのメリハリといいますか、温度差がハッキリしていて…非常に読み応えのある作品です。

そして、回を追うごとに2人の背景が色を変えていきます。
こないだうちの婆ちゃんがどうした、うちのネコがどうした、離婚話がどうなった、瀬戸の好きな女の子が実は…
などなど、2人の周りもどんどん変化していきます。
登場人物も多く登場しますし、各々の心理描写も丁寧でこれがまた面白い!
(個人的に田中くんには非常に共感持てます(笑)

セトウツミはギャグ漫画であり、人間ドラマとも言えるのではないでしょうか。


①ギャグ漫才、お笑いに飢えている
②悩みを抱え、葛藤するヒューマンドラマが見たい
③伏線回収モノは気持ちいい
④ネコが好きだ

そんな方にもそんなことない方にもオススメなのが、セトウツミです。

セトウツミは全8巻。
中だるみも感じずテンポよく進むので、読み終わるのに時間も要しないかと思います!
皆様もぜひ、セトウツミを読んでみてくださいませ!!(*^^*)

以下、ネタバレを含みますので閲覧の際には自己責任でお願い致します。











ここから先は、
私の個人的に好きなエピソードを抜粋して語らせていただきます!


①ババ抜き回
無料試し読みをして、全巻購入を決意した回です。



この扉絵、かっこいいですよね!!( ゚∀゚)
内海目線、瀬戸目線の表現が素晴らしい。

2人のすれ違いが最高に面白い回なんですよね。
内海は瀬戸を買いかぶりすぎて自滅した上とんでもない空耳披露するし、
瀬戸は何も考えてないしで笑

絵しりとり回もそうなのですが、2人の心理描写を答え合わせの如く各話に詰めていくスタイル、最高に面白いですね?(アンジャッシュのコントのようだ!)



②雨宿り回
傘を持っていない2人が突然の雨に木陰に避難し、風邪気味の内海に瀬戸が優しい嘘をつき、樫村さんとの相合傘を譲る回です。


内海の「いつもありがとうな」にドキッとしましたね。
「転校でもするのか内海?!」と思ったら、「お前転校するの?」と先にツッコミを入れていく瀬戸にクスッとしました(*^^*)

そしてこの回で一気に瀬戸が好きになりましたね。
人のために損ができる、気遣いができる、諦められる…
それが人を惹きつける瀬戸の魅力なのかな、と思いました。
がっちゃんも「瀬戸は良い奴じゃ」と言ってましたものね。

そしてそれに気がついている内海も良い。
瀬戸も内海も、お互いの事をよく見ているし気づいている。

だから最終回で 瀬戸は内海を助けに来てくれたし、内海も「この高校を卒業したい」と言う事ができたのでしょう。



他にも好きな場面を抜粋したいのですが(我々ゴリラは!とか笑)、この調子だと全話語ることになってしまいそう。
(今後ちょくちょく編集で追加していくかと思われますが)今回はこのくらいで…(^ω^;)

セトウツミは何度でも読み返したくなる作品ですね。
ちゃんと手元に揃えられて幸せです(*´∀`*) 〉
再度記事に書かせて頂くやも知れません。


最後までご高覧ありがとうございました!