成長期痛は、今年に限らず毎年多くみられ、特に小学校5〜6年生に集中します。
膝や足首、股関節が痛くなり病院を受診しても、「成長期だから」「筋肉の付着部の痛みだから」「少しスポーツを休んで様子を見ましょう」と言われて終わることが少なくありません。
しかし、子ども本人はスポーツを続けたい気持ちが強く、休んでもなかなか良くならない。そうした背景があって、当院を受診されるケースが多くあります。
成長期の痛みは、成長ホルモンの影響や免疫、代謝の変化が複雑に関係しています。そのため、「いつ痛むのか」「何をすると痛むのか」「決まった時間帯に出るのか」といった情報を丁寧に聞き取ることがとても重要です。
こうした日常の細かな様子は、常に一緒にいることの多いお母さんから伺うのが一番参考になります。
たとえば、痛くて体育の授業は休んでいるのに、昼休みには走り回っていたり、家に帰ると兄弟で元気に遊んでいたりすることがあります。
これは「気のせい」「痛がり」といった問題ではありません。どんな行動が痛みを悪化・助長しているのかを知るための、とても大切な情報なのです。
治療の目的は、痛みを我慢させることではなく、悪化要因を正しく理解し、体が無理なく順応・回復できる状態に整えることです。
リハビリやトレーニングも、「どんな運動をするか」以上に、「いつ・どのタイミングで行うか」が重要です。
薬も同じで、食前か食後か、何日続けるのかによって効果は変わります。一人ひとりに合わせて適切に見立ててこそ、改善につながります。
当院で指導するリハビリは、いわば“処方された薬”です。
飲んだり飲まなかったりでは薬が効かないのと同じように、正しく続けることで初めて意味を持ちます。
子どもは子ども。
お母さんと一緒に治していく。
それが、当院が成長期痛に対して大切にしている取り組みです。


